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聖女の修行法

 俺とミーザはミミの様子が気になり、ミミの借家まで侵入するがミミは瞑想の修行をしていただけであり、何もなくてホッとしたが窓を切って侵入した事はさすがに問い詰められてしまった。


 そして、俺達はミミに理由を説明して謝罪し、ミミのが詰所に連絡してソフィアさんが兵士の人とやって来てガラスの交換を兵士の人が行いつつ、俺達はソフィアさんからも注意を受ける。


「ミヤシタ様、ミーザ様、ミミ様が罰を望まないという事なので、今回は不問としますが次からはさすがに見過ごすわけには参りませんからね」

『すいません』


 俺とミーザは声を揃えてソフィアさんにも謝罪し、なんとも肩身が狭い思いだ。


「まあ、お2人がミミ様を心配するお気持ちは私も理解できますし、ミミ様も理解していらっしゃるからこそお2人に罰は望まず、ガラスの弁償代の請求にとどめたのでしょう」

「ソフィアさん」

「ですが2度目はないので、ご注意くださいね」


 そう言って、ソフィアさんと兵士たちはその場をあとにして、ミミの借家前には俺達だけになり、俺とミーザにミミが声をかける。


「ユーイチ様、ミーザさん、確かに私は診療所をユーイチ様達と一緒にしてからなかなか魔法の修行の時間がとれなかったのは事実です」

「それは本当に俺達の早とちりですまなかった。むしろ俺達のせいでまた時間を奪ってしまったな」

「だから今後の事もあるし、色々話しておきますね」

「ああ、頼む」


 そう言うとミミは自分の修行の方針について話し始める。


「私はというより、私達マカマカ教団の見習いも含む聖女はマカマカ様の加護を受けているので、瞑想というのがもっとも効率よく魔力を高める修行なんです」

「それについてちょっと思ったんだけどいいかな?」

「何ですかミーザさん?」

「言い訳するわけじゃないけど、今回のケースはたまたまあたし達だから良かったけど、悪い奴が家に侵入してたらどうしていたの?」


 確かにそうだ、別に責任逃れをするわけではないが、俺達だから大きな問題がなかったとも言えると思うが、ミミがそれについても話してくれた。


「瞑想中でも敵意や悪意を持つ者や攻撃性の高い空気が発せられたらそれには反応できます。お2人に敵意や悪意がなかったからこそ反応に遅れたんですよ」

「そうだったんだ、それならなおさら悪い気がしちゃうな」

「いいえ、確かに窓を切られたのは頭にきましたが、お2人が私を心配してくださったからというのは理解しています」

「ミミ……」


 はあ、そう言われるとやっぱり余計に悪い気がするな。ともあれ瞑想がメインの修行法なら多少の反応のなさは気にしなくても大丈夫だな。

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