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血が繋がってない暴力系ヒロインとその姉を許した~だって俺の人生その後も続くし~
血が繋がってない暴力系ヒロインとその姉を許した~だって俺の人生その後も続くし~
藤島白兎
現実世界現代ドラマ
2025年05月01日
公開日
7,268字
完結済
昔小学生高学年の頃、長女に下着泥棒の冤罪にされる。 また小さい頃から高校生まで次女は、何かある事に蹴って来る。 父親は仕事の忙しさから、あまり家庭を知らない。 母親と妹は俺の味方でいてくれた。 これは俗に言うざまぁ系の話って奴だ。 でもな……俺は人様を創作物の様におとしいれられなかった。 だってやり過ぎると、その後の俺の人生に悪影響出るだろう ※この話は四話で終わります

第一話 俺は今も我慢している

 いいか? 創作物は創作物なんだよ。

 例えば異世界転生、神に間違いで殺されてたまるか。

 不良ものもおかしいよな? 説明してある作品もあるが……

 何で警察動かねーんだよ、不良権力持ち過ぎだろ。

 ああ……生徒会が先生達より権力持ってるなんてのもあるな。


 だが一番はアレだな、ハーレムなんて夢見るな。

 アレこそ夢であるべき姿なんだよ、一夫多妻制なら海外でやってくれ。


 始業式が終わって高校生2年生だ、高校生活は面白い。

 だが家は地獄だ、家に居たくない。

 高校2年生になったばかりだから後2年か。

 俺は早く家から出たい。


 よし、気持ちが落ち着いたから――


「おいっす! 幸紀ゆきのり!」

「ぐお!? な、何をする! いきなり蹴るな!」

「いやボーっとしてたからさ!」 

「お、お前なぁ……」


 コイツは石場千里いしばせんり

 俺と同級生で家族で陸上部のエースなんだが。

 お笑いだよ、陸上部が自慢の足で毎回毎回俺を蹴って来るんだ。

 これは俺が物心付いた頃からだな。

 小学生の時だったか? やり返したら父親に……


『男の子なんだから我慢しなゃ』


 みたいな事を言った。

 そこから俺は父親を信用していない。

 何を言っても無駄だ、だから俺は今証拠を集めている。


 日記を付けている、そして今もボイスレコーダーを回している。

 ある時気付いたんだ、家族でもなーなーに出来ない証拠を集めればいいと。


「幸紀、何をまたボーっとしてるの」

「ああ……高校2年になったんだなーと」

「なるほど、ついに来年受験生か」


 俺は一つの癖が出来てしまった。

 本心を言わない事、場の空気を悪くしない。

 まあ色々とあるが、全ては復讐する為。

 うーむ、俺はおかしくなったんだろうな。

 でも世の中下には下が居る、俺はまだ恵まれていると自己暗示しておこう。


「んじゃね幸紀、始業式でも部活があるのから」

「ああ、頑張れよ」


 心にこんな爆弾を抱えていても、普通に対応出来る。

 高校2年になるまでやってればしみついている。

 さ、今日も日課をやりに帰るか。


 俺の日課は家事だ、両親共働きで長女もモデルの仕事をしているしな。

 大学生でモデルやってるのが長女だ、コイツも酷い。

 家の事を何もしないで勉強と仕事してりゃいいんだからな。

 ふっ、目に見えてわかる、コイツは生活出来ない。


 だって、生活するには家事は避けて通れないからだ。

 家事代行サービスって手もあるか。

 それよりも、長女には積年の恨みがある。


 俺が小学生の高学年の時だ、当時中学生だった長女が……


『コイツが私の下着を盗んだ』


 何て言いやがったからさあ大変、家族から責められる責められる。

 ただ母さんと三女は信じていくれたのが救いだ。

 ああ、父親は半信半疑だったな。

 で、面白いのがそんな奴が俺に下着を洗わせてるんだぜ?


 何時からだったかな……ああ、日記を見ればわかるか。

 でも流石に下着に関しては何も言わなくなったな。

 理由は簡単、一度俺が洗濯を拒否したことが有るからだ。


 そりゃそうだ……毎回毎回私の下着で、何て言われてみろ?

 ブチギレるよな? だが俺は洗濯をしている。

 理由は簡単だ、自分がしたくないからだ。


 だが俺は間違いなく家事のレベルがあがった。

 料理で例えるなら、効率良く並行して作業するとかな。

 ……いや料理やってる奴なら普通か。


「兄さん?」

「ん!? ゆり!? はっ!? 俺はいつの間に家に!?」

「やっぱり気付いて無かったもお帰りって言ったのに」

「あ、ああ……すまない」


 目の前妹は石場ゆり……妹には特に何もない。

 ああ……中学生くらいか? 勉強で馬鹿にされた事はあるが……

 長女と次女が濃すぎて許せる。

 っても、ここ数年馬鹿にはされてないな。

 兄妹としてもいい距離間を保ってくれている。


「兄さんまた考え事をして帰ってきたの?」

「ああ」

「気を付けてね? 帰ってくるまでに信号機3つあるんだし」

「確かにそうだな、気を付ける」


 妹よ、お兄ちゃんはもう慣れてしまった。

 赤信号で絶対に止まっている、ふと思い返せば左右確認もしている。

 我ながら恐ろしいな、ま、こんな生活を続けているからな。


 これが俺の日常なんだが……

 今日の夕飯、まさに創作物あるある展開になるのだ。

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