「マイホームインザダンジョン〜魔道具を添えて〜」
:やめんかい
:ダンジョンで過ごそうとすな
:もうしてるようなもんだけどな
:いつも唐突すぎるんよ
:ちょっと前に見たってこの流れwww
:何添えてんねん
:裏の映像が奴隷すぎるって
「さすがにツッコミの
:その返しはちょっと上手い
スレ民の指摘通り俺の後ろでは、土づくりが終わり、肥料散布の段階に入ったゴブリンたちが、今もせっせと働いていた。
俺が関わることはもうなくなったから、完全に放任したが、かなりいい調子だろう。
……知らんけど。
まぁそれで、次に欲しいものと言ったら……
「家作ったらさ、急な眠気来ても外の家に帰らんでいいし、外から持ってきた物資とか保存できるんだぜ?」
いろいろできそうな家欲しくね?って思ったわけなんやが。
:え、めっちゃ考えてんだけど
:スレ主にしては考えてんな
:スレ主に『しては』※ここ重要です
:人変わった?
:さてはあんた……偽物か!?!?
:ス キ ル に 乗 っ 取 ら れ た !?
:マジであり得そうなのほんま草
「おいお前らバカにしすぎじゃないか?」
変なところで団結力がある──うむ、我がスレ民だな。
……おい、こんなところで再確認したくなかったぞ。
:でも家こそどうやって作んの?
:いやそれ
:さすがに大工とかは無いだろうし
:ってかそもそも、もう魔物召喚出来ないんじゃなかったっけ?
:そうじゃん
:どこが天才だよこのスレ主が
「急に口悪くなるし、それだと『スレ主』が悪口みたいじゃん……あ、大工はさっき見つけたぞ? ただ問題は魔物なんだよなぁ……」
家作りたいと言ったのは、農業を探してるときに大工を見つけたことが理由なんだから。
だが魔物がなぁ…………
農業の【1からお任せ】を使うには、ジェネラル+ゴブリン5体が最低条件だから、これ以上削りようがないし……
マジでどうしたものか────って、お?
「お、おいお前ら……これって……!!」
俺がそう言いながら指差したのは──管理者ボードの『無名のダンジョン』の文字だ。
いや、正確にはその右上にある、赤色の丸い点滅だった!
:そ、それは……!!!
:ま、まさか……!?
:ソシャゲのプレイヤーランクが上がった時になる、レベルアップ報酬がもらえますよの通知!?
:↑いーや草
:解像度が鬼高いけど、つまりはそういうことだよな!?
「お、押すぞ……!?」
俺は指をプルプルと動かしながら、恐る恐る『無名のダンジョン』の文字を押した。
ポチッ
テレテレテン♪ テレテレテン♪ テレテレテレテン♪
『間もなく、ダンジョンレベルの報酬を受け取れます』
「ス◯ローかな?」
これはツッコむだろ。
:いーやスシ◯ーで草
:おい、く◯寿司派のワイと戦う気か?
:あ? ス◯ローだろ。スシ◯ーしか勝たん
:↑いや1人で伏せ字貫通してんの草
:いやいや、◯シローの醤油一滴6700万円よりはくら◯司の方がいいに決まってんね
:おいおい……つまりス◯ローは超高級品を無料で使えるってこと、だろ? ナメてんのか?
:話 逸 れ す ぎ
アナウンスとともに、レベル報酬?的なのが表示される。
──────────
無名のダンジョン(変更可) Lv1 → 2
召喚可能魔物数 +2
使用可能となる新機能……
︙
︙
──────────
ゲームのように最初の方だからか知らないが、結構いろいろ、それもかなりの数が解放された。
まぁそれよりも…………
「魔物数増えたああああああああ!!!!」
:狙ったかのように増えるじゃん……
:やっぱスレ主よりスキルの方がゆうしゅ──
:チート? チート!?!? ……いやほんとに
:↑急な冷静ニキ草
:ほんとに狙ってそうなのがこのスキルの怖いところ
:でもさ、また【お任せ】にするなら足りないんじゃね?
「えっ……………………い、いやいやそんなバカな話は…………」
衝撃的なコメントが目に留まり、俺はそうでないことを祈りつつ高速で操作する。
ポチポチ、ポチッ
ブーブー
:……嫌な音、鳴ったな
:これは……w
『【お任せ】を使用するには、ゴブリンジェネラル以上が一体とゴブリンが最低5体必要です』
「──────ーー!!! ────ッッッ! ──────────────!!!!!!!」
:wwwwwwwwwwwwww
:音割れしすぎて草しか生えない
:大 絶 叫
:スレ主さぁwww
:見せ場作らんとなんもできんのかw