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第25話 スレッド×世界の命運=

「──ということだ。あ、間違えた……ということだあああああああああああいっっっえええええええええええい!!!!!!」


:は、なんだそれ……!?

:嘘だろそんなことになってんのか!?

:てかそれ機密事項すぎんか……

:サボリニキの信頼は嬉しいけど、隠しといたほうがええのでは……

:お前ら分かってるよな???

:任せとけ。絶対にバラさねえぞ

:おうよ。俺たちで絶対世界救うぞ

:誰か1人くらいスレ主に触れてあげようぜwww

:え? 触れるも何も平常運転だから……

:そやった。ワイが悪かった


「なぁ俺、そんなに毎日奇声出してんかな」


 これでも中学の成績まぁまぁ上位だったんぞ。

 高校? やめろ、それどころじゃなかったんや。


 それはともかく。

 これで問題なく1ヶ月後に向けて準備を進めることができる。


「まぁだから、さっき話した通りこれからはマンションの大量建築が最優先事項となる」


:さっき言ってた疑似階層ね

:『チュートリアル完了ボーナス』で1階層でも開放されたら激アツだったけど、って感じなのか

:マンションつっても、結構ギチギチにやらないと全然足りねえよな

:え、てかそれなら『居住区』と『その他』に分けてる場合じゃないのでは? 全部『居住区』にしないと足りなくね?

:いやでも、スタンピードがそんなにすぐ終わるとも思えんし、食料品が自給自足できる環境は必要なんじゃね?

:でも1ヶ月そこらで育たんだろ


「お前ら……」


 急に世界の終わりみたいなことを告げて、スレ民たちは信じることすらはばかれるはずなのに…………こんなにも真剣に考えてくれている。


 こんなに民度がいい、よすぎるスレッドが他にあるだろうか。

 いや、俺がここまで感動するスレッドは今後一切現れないだろう。


 いやはや……ほんとに…………



「お前らが真剣とか、新しい天変地異?」



:は?

:あ?

:あ"あ"ん"???

:なんやこいつ

:おっけネットで言いふらすわ

:↑ワイ、サボリニキ。拡散を許可する。責任はスレ主で

:ぶっとばすぞ


 はっはっは。

 いいね。罵詈雑言だ。それでこそお前らだ。

 だがサボリニキ。お前はもうちょい止まれ? 俺が責任とることになったら多分首チョンパだから。


:いやてか、冷水浴びて頭冷やしたんだけどさ。これはさすがに真剣にならないといけなくね?

:↑あっ、バカニキの芳ばしい香りがしますね

:バカニキ。『頭冷やす』ってのは物理的に冷やすのではなくてな?

:えっ…………

:ワイ、ほっこり

:ワイ、にっこり

:バカニキ、俺たちの頭を冷やしてくれてあひがとな

:…………おうよ!!!


 バカニキ。俺はお前が好きだ。結婚しよう。


 それは今後、じっくり話し合うとして。


:うわ、なんか今寒気がしたんだが……気のせいだよな……?


「すまない。言葉足らずだったよな」


:いやスレ主。言葉は全然足りてたで

:そうそう。その上で殺害予告してるだけだから


 あらやだ、物騒。お兄さん困っちゃうわ……いやほんとに。


「お前ら、数学好き?」


 とりあえず、ここから話すのがいいだろう。


:好き

:まぁ好きかな

:好きでも嫌いでも

:嫌いじゃない


「…………なるほど?」


 待って、こういう質問したら好きと嫌いがちょうど半々くらいになるってラノベ道場で学んだが?

 頭めっちゃいいんか?


 ……いや、まだ先を急ぐな。たまたまうちに理系が多いだけなのかもしれん。


「ちなみにこれは関係ないけど、国語好き?」


:好き

:まぁ好きかな

:好きでも嫌いでも

:嫌いじゃない


 終わったわ。

 んだよお前らこんなとこ来んなよ! お前の席ねーから!!!


:スレ主、俺だけはお前と一緒だ。安心しろ


「あごめん。バカニキはいいかな」


:マジでお前……


 閑話休題。


「俺から1つ、数式をプレゼントしよう。では問1」


:問1?

:1つじゃねーのかよめんどくせえな

:はよはよ


 なんかこいつら、堪忍袋の緒が既に切れてないか?


「(1) 『スレッド✕世界の命運』とは何か、答えよ」


:(1)だと?

:問題数多すぎんか???

:いやそれより、ごみ問題が来てるんだけど

:あの……その2つは共存させちゃいけないやつ……

:なんだろ、世界滅亡とかかな

:全滅じゃね?

:崩壊じゃね?

:↑物騒すぎるって。でもその通り


「ふっ、お前ら甘いな。正解はな────」




、だ……ッッッ!!」

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