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第27話 コラボ配信②


「先輩、そろそろ企画の方に行かないとやばいわん!」


 ウコンバサラ:自分自身で自分自身をフォローする配信者の鑑


 昆布湯:忠犬ワン公


 ドルフィンアタック:炎上のたびにニャンさん強くなってる……!


 恵那2体同時アバター配信疑惑については、取り合っているとマロさんと取り決めた配信時間中に企画まで辿り着けない可能性があったので企画を進めることを促すことにした。

 せっかく配信に来てもらったマロさんにもこのままでは申し訳がない。


「ではでは炎上して休んでた分の質問をワンとマロさんと一緒に消化していきたいと思うにゃ」


「配信中も募集してますので是非ともお気軽にどうぞどうぞですワン」


「皆の衆よろしく頼むでおじゃる」


 オンドレヤス:コラボ相手といつもギクシャクするのにニャンとマロ息あってて草


 野良猫:てえてえの兆しを感じる


 ムッキーマウス:漢とわかり、次の女に乗り換える女


 どすこいムラマツ:厄介な隠キャの扱いに慣れた陽キャマロ


 トリゴン:質問きちゃあ!


 ついに企画の質問コーナーが来たということで、コメントも盛り上がり始めた。

 恵那とマロさんを盛り上げようとするコメントも散見できることからリスナー側でも盛り上げようとしてくれてるのがわかる。

 恵那もマロさんも余程のことリスナーに好かれているのだろう。


「まず最初の質問は、『換毛期だと思いますが毛の方は大丈夫でしょうか?』」


「抜けるわけないだろ! 猫系Vtuberで今の時期はげているかやついるか? いないだろ!!」


 ジキウ:リアル猫扱いで草


 デスロータリー:ニャンがボウズで配信してるとこ想像したら吹いたw


 バンチェイン:キレ過ぎて語尾消えてて草


「先輩が荒ぶりすぎだわんw」


「おじゃw おじゃw ボウズ配信なぞシュールすぎるw」


「換毛期を再現するとこうなります」


 コメント欄もマロさんも沸く中、恵那はマウスを動かして3クリックほどすると、恵那のアバターの頭から髪の毛が消えた。


「皆さん次回からこれでいいんですか?」


 ドリアン:やめろw


 ポコパン:猫耳まで消えて草


 スコーン部:セルフ換毛期やめてもろうてw


 ロリポップ:いいよw


「良くないだろ! お前の頭から髪の毛抜いて、ニャンの髪にするぞ!」


 ロリポップ:ワイもハゲだからノーダメ


「はい。今の一言でリスナー全員の髪を抜いてニャンの髪にすることが決定しました」


 風光:やめてw


 ボンボンジュール:ワイのバーコードがニャンのものに……


 フサオ:謝って


 ほんとロング:ハゲが炙り出されて草


 ロリポップ:ごめんなさい


「そこまで言うなら戻してあげてもいいにゃん⭐︎」


 恵那はそういたずらぽく言うと髪の毛を元に戻した。

 流石に伊達に配信業をしてたわけではなく、盛り上げるのが上手い。

 リスナーとで終始していたので、若干マロさんが置いてけぼりだが、本人も笑っていたので悪感情は持っていないだろう。


「さて次の質問は『マロ様、ニャンちゃん、ワンちゃん、こんにちわ。3人の好物はなんですか?』」


 恵那自体もマロさんを置いてけぼりにしている意識があったのか、次の質問はコラボしている全員宛に送られたものにしたようだ。


「マロは小判焼きでおじゃる。基本3食全部小判焼きを食べてて、あんこ、クリーム、ずんだを特に好んで食べておる」


 坂上の田村麻呂:小判焼きガチ勢で草


 時をかける中年:糖尿病RTA


 ブロードバンド執事:健康嗜好の現代に真っ向から対立するスタイルに感動した


 ムードミン:今まで我々はあんこの塊と会話してきたのかもしれない


 オーシャンパピオン:マロあんこ説


「マロさん、筋金入りの甘党だったにゃんね。ニャンも甘いもの大好きにゃん」


「おおそうでおじゃるか! 好物は甘いものでおじゃるか?」


「す、すみません、こ、好物はポテチです」


 オーストン:適当なこと言って自滅してて草


 コンバイト:ポテチが好き過ぎて嘘がつけなかった猫


 マローン:マロ様に恥を!ニャンに切腹を言い渡す!


 海の藻屑:マロ様へのご無体に発狂してるやついて草


「ぐぬぬ、ワンはどうでおじゃる?」


「ワンもバイト先で小判焼きを作ってるから小判焼きが大好きなんだワン」


「やっぱり甘いものが1番でおじゃる!」


「しょ、しょんな」


 ヒムラー:俺たちのニャンさん無事わからせられる


 ベロベロベーコン:忠犬ついにポンコツ猫を見限る


 ドレムキン:まだ負けてない。ニャンさん自体はポテチを貫き通したから。精神的勝利をしてるから


 ポムちょん:実質的に負けを認めてるの草


 少し攻撃的なコメントがあったのと、俺も小判焼きが好物ということもあり、マロさんに重ねるように答えて刺激しないようにするとコメントから攻撃的な意見も無くなった。

 わかりやすくマロさんも一件落着のようにフォローしてくれた上、恵那もリスナーの期待する反応してくれたのでなんとか炎上の目を摘むことができた。


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 以降はセクハラ系統の質問や今後のコラボしますかなどの質問に答えると最後の質問になった。


「最後のの質問行きます。『炎上して、ヒカリちゃんが男だと知った時どんな気持ちでしたでした? 僕はびっくりしたし、ニャンちゃんが炎上するしで、対岸の火事ながらとても怖かったし、炎上の原因になったのに知らんぷりするヒカリちゃんにすごく腹が立ちました。ニャンちゃんの気持ちがとても気になります』」


 炎上の件についてはどこかで答えないとリスナーも満足しないので答えるだろうなとは思っていたが最後の質問にしたようだ。

 コラボ相手とのコミュニケーションの部分で多少ポカをすることがあるが、恵那は質問においてはソツなくこなしているし、気の利くマロさんもいるので大丈夫だとは思うが大事な部分なので気を張ることにする。


 ユングの足袋:それワイも気になる


 ホイホイ:ヒカリたそ、男でも地雷系の美少女だったからあれは女と思ってもしゃあない


 コウメイノワナ:俺もリアルヒカリたそ一目惚れしたからな


 シルバーバック:ワイがニャンだったら間違いなく押し倒す


 ドキドキドキー:見た目はあれでも所詮男、ニャンちゃんを狙ってたに決まってるし、ニャンちゃんからの好意を向けられた瞬間に男バラししてるのが最高に気持ち悪い


 ポロロン:下心しかないよヒカリは


 ゴブリンリーダー:ヒカリのやつがやらかしてすいません。ちゃんとわからせておきますんで


 コメント欄も今日1番の盛り上がりを見せている。


「ヒカリについてはニャンとしてはそんなに責めないでほしいにゃん。オフコラボの時も下心を見せたこともなかったし、炎上中についてもニャンが逆の立場でも出て来れ無かったと思うし」


 ユウゴ:え? まだあいつとオフコラボするってことですか


 ヴァレンシュタイン:怒ってもいいよ、あいつなんか炎上した時逆ギレしてたし


 ノーブルモンモン:あれは酷かった、全部ニャンのせいにしてたし


「ヒカリとオフコラボについてはもうする気はないにゃん。お互いに迷惑がかかるし、誰も幸せにならないから」


 ホフォイン:ヒカリたそとのコラボは無しか……


 ミラクルスコンブ:そら当然よ


 コンボ吉田:ニャンさんの数少ないてえてえが


「皆の者、安心せい。コラボ相手はマロがいるでおじゃる。どんどんこれからコラボしていくからな。忘れずに見るのだぞ」


 ボロデュオ:ま、マロ様(泣)


 ヴィンテージおじさん:やっぱりマロ様しか勝たん!


 ドンゴン:さっきは濁していたのに、気風が良すぎる


 雪見バチ:ニャンマロてえてえ爆誕


「マロさん!」


 ポポルミン:マロ「堕ちたな…!」


 ロックスター:すうぐ堕とされる


 モノトーン:ニャンさんて女の子なら誰でもいいんですね


 イクラホマビッチ:濃厚な百合の波動を感じます


 バルルン:これが歴史が動く瞬間か


 ジヴァシン:ヒカリたその脳が破壊される


 ロリロリイタリアン:またマロのメスが増えるのか


 恵那がきっちりと光輝君と決別し、コラボ相手が減ることでショックを受けるリスナーがいたので、マロさんが負担が大きいにもかかわらず積極的にコラボをすると約束してくれた。

 元より相性はいいだろうと見ていたし、恵那もまんざらでもない顔をしてるので、これは嬉しい。


 男好きの印象を解消するためのコラボ相手が早速確保できた上、リスナーの不安を解消できたので今回は想像以上の成果だ。



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