目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報
雨の音がなかったら
雨の音がなかったら
すずらん
歴史・時代日本歴史
2025年05月05日
公開日
1,658字
完結済
1928年の出来事。 宮家の三男の妃である清子は、公爵家の娘だった。 しかし、関東大震災後、恋人であった伯爵家の男性、征太郎に振られ、もともと求婚されていた靖仁と結婚する。 そして、5年後、1928年に征太郎と再会

第1話 恋人との再会

 目の前に現れたのは、かつての恋人だった。


 宮家の三男、清仁きよひと殿下に求婚され、その後、父に恋人と別れるように言われ、説得してる矢先、関東大震災が起きた。


 忘れもしない、3日後の9月4日、わたしは、この人に振られたのだ。



征太郎せいたろうさま」


 呟くようなわたしの言葉に、彼がどんな瞳を映し出してるのか、わからない。


 彼は、医療用メガネで、目を隠していたのだから。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?