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スキルホルダーのやり直し~そこに無いなら無いですね~
スキルホルダーのやり直し~そこに無いなら無いですね~
竹間単
異世界ファンタジー冒険・バトル
2025年05月14日
公開日
10.6万字
連載中
 誰もが一人一つ持っているとされる特殊能力、スキル。  使えないスキルを持っていることが判明したフィンレーは、ハズレスキルを馬鹿にされないように、山に籠って剣を極め、魔法を極めた。  そしていざ山から町へ下りて青春を楽しもうとすると――世界が滅ぶところだった。  謎の空間に飛ばされ、神に「お前の精神を過去に飛ばすから、お前のスキルで世界滅亡を阻止しろ」と命じられたフィンレーは、世界が滅んでは青春を満喫できないと考え、その使命を承諾する。  神のゴッちゃんとフィンレーは青春やり直しが出来るのか!? ついでに世界を救えるのか!?

プロローグ

プロローグ


 人間には、一人一つ「スキル」と呼ばれる特殊能力が発現する。

 俺は十歳で行なわれるスキル判定式で、この世の誰も知らないスキルを得た。

 しかし誰も知らないスキルゆえ、使い方が分からなかった。

 独学でも何とかしようとしてみたが、何を試してもスキルは発動しなかった。


 持っているスキルが使えないことが周りにバレたら、きっといじめられてしまう……!


 そう思った俺は学校に通うことはせず、親の伝手で師匠を見つけ、山に籠もって修行を始めた。

 いつまでもスキルを隠し通すことは、不可能だからだ。

 だから、いじめられても返り討ちに出来るような実力を付けようと思ったのだ。


 そうやって山に籠もって修行をした俺は、十年で剣術を極めた。そのあとさらに十年で魔法を極めた。

 まあ、極めたと言っても勝手にそう思っているだけだが。


 とにもかくにも。

 ここまですれば、相手が誰だろうと勝てるはずだと町に下りた俺の目に映ったのは。


「…………へ?」


 世界が終わる瞬間だった。




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