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エピローグ

「いらっしゃいませ」


 その後もナナはニーサンで受付嬢の仕事を続けている。


 ギルマスのエルドランドからは、ソフィーが次期ギルマスに就任したあとのサブマスになってもらいたと要望された。でもナナは断った。


 噂ではニーサンでは冒険者が苦境に陥ると、どこからともなく白い騎士ホワイトナイトがダンジョンに現われて助けてくれるという。その噂のせいなのか、ニーサンの業績は落ち込むこともなく、ボンタとの合併話もいつしか消え去り、いまでは順調な経営推移をしているのだそうだ。


「お仕事をお探しですか。それともなにか買い取りのご依頼でしょうか?」


 その若者は赤い甲冑を身につけ、腰には立派な剣を差している。そして瞳は深い藍色で海の底を思わせた。


「魔物討伐の仕事をしたいのだが」


「それではまずこちらの登録書にご記入をお願いします。登録の際に血を一滴いただきます。本人確認のためです」


「血ですか?」


「はい。ただしコウモリの血は受け付けませんのであしからず」


「はい?」


           - THE END -

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