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朱雀20

霊長目ヒト科のゴリラ。その中でも「ニシローランドゴリラ」の学名は、「ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」である。雑学として有名なので、知っている人も多いだろう。


この学名は、「属名+種小名+亜種小名」という分類法に従い、そのすべてが「ゴリラ」で構成されているため、こう呼ばれているらしい。


ということは、もし学名の分類方式がドラスティックに変更されたら。

そう。「ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」や「ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」なんて名称も、誕生しないとは限らないのである。どこまでも「ゴリラ」が続いていくことだって、もしかしたら、あるかもしれないのだ。



「――という思いから、"たくさんゴリラが続いたっていいじゃない!" そんな気持ちを込めて、私たちゴリラ48は誕生しました!

今日はお披露目ライブです! みなさん、私たちゴリラと一緒に思う存分楽しんでいきましょう!

それでは一曲目――『恋のドラミング』!!」


一斉にナックルウォークで舞台を歩き回るゴリラ48。それに追従して床上をナックルウォークする親衛隊の皆様。


昨今、アイドル増えすぎじゃないか?と社会の隅から思ってはいるが、これはさすがに誰か止める人がいなかったのだろうか。

それとも、もう、ここまでしないとこの世界は生き残れない世界になってしまったのだろうか。

いずれにせよ、生存競争を勝ち抜くのは並大抵ではない。

一応、応援しておく。頑張れゴリラ48。負けるなゴリラ48。


その勇壮なドラミングパフォーマンスで、天下を掴み取るその日まで。


【ゴリラ48】

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