「ごめんなさい!!」
と、女子はこちらへ一礼をして駆けていった。
あーあ、自分はまた振られたんだな、と今さらながらに気づく。
ぱっりーん。
自分の気持ちが砕け散る。
毎度毎度、痛いもんだ……失恋ってのは本当に手厳しい。
何度も味わったことある失恋。毎回毎回、その都度その都度、つらいぞ、ちくしょうめ。
でも、何度か経験しているだけあって、後片付けについては慣れたものである。
まず、砕けた気持ちの中でも大きな破片は、軍手をはめた手で一つずつ拾っていく。
回収したものは新聞紙にくるみ、ガムテ止め。
新聞紙にマジックで大きく品目書いておくことも忘れずに。
大きい破片を回収した直後は要注意。よくこの状態のまま、掃除機で吸い取ってしまう人がいるが、破片によっては掃除機の袋を傷つけてしまうことがある。
だからこそ、ここは面倒でも、目視できる破片くらいはホウキとチリトリで拾ったほうがいい(もちろん、それも一旦新聞紙にあけ、丸めて品目記載しておくのがベター)。
残り、砂みたいな破片ばかりになったら、ここでようやく掃除機の出番だ。
たとえ砂みたいといえど破片は破片。堅いのもあるだろう。誰かが踏んでしまったら、足を傷つけてしまう。丁寧に掃除しておこう。
適切な方法で、きちんと整理して、まとめておく。それが、マナーというものである。
掃除も終わった。さ、次だ次。
【はあとぶれいく】