深夜のこの時間に家を出ることも、すっかり習慣化されてしまった。
歩いて数分の場所に、自動販売機がある。ここで缶コーヒーを購入。自販機の前でプルトップを開けて飲む。
これがルーティンだった。
深夜のこの地域は、辺り一面驚くほど静かだ。近くに国道が走っているにも関わらず。
しんと静まり返った夜。夜空を見上げる。星は見えない。それでも、星を想像して夜空を楽しむことはできる。
コーヒーを流し込み、頭がスッキリとした。
夜なので、眠気がまったくないわけではないが、先ほど飲んだコーヒーが効いているのだろう。
まだ、戦える。自らのことながら、そんな予感がしているのだ。
飲み終えたコーヒーの缶をゴミ箱へ。私は帰る。
ツッカケを履いた足が急ぐ。このスッキリした状態を保ったまま、最高のコンディションで仕事を再開したいがために。
家に着く。
急いでツッカケを脱ぐ。
机の前に座る。
仕事開始。
ちょっと考える。
もうちょっと考える。
そして私は立ち上がり、玄関へ。再びツッカケを履く。
私、仕事に追われています。
その自覚はあります。
私、仕事したくありません。
その自覚も持っています。
本日、19本目の缶コーヒーを買いにいつもの自動販売機へ。
もう、自分でも、自分の行動を止めることができません。誰か助けてください。
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