要子は聞いたこともない国と強調しましたが、姉達はパソコンで検索して、
その国のホームページをみつけ、素敵な国!と歓声をあげて騒いでいる。
要子は、南洋の小さな島国、
つい2年前に国として登録されたと聞くと、
うさんくさくて、信用できない、詐欺だと言い切った。
家族が部屋から出て行き1人になると、
パソコンを開き、ファンタジー王国を調べてみることに。
緑が多く、人口は僅かで1021人。
歴史などよく調べると、国というより仮想国。
元々は英国領で長らく無人島だったものをある英国人が買い取り、
自分の娯楽の島国としたようで、国籍はあくまでもイギリス人が、この島にいる時だけ王様となっているらしく。
まるで、子供だましのおとぎ話。
それで、ファンタジー王国と命名したに違いなく。
姉達はまるでなってない、何事もよく調べなければ。
そして、要子は次のページの王様の写真を見て、驚いてしまった。
要子は南洋の島国と聞き、みんな裸で腰回りだけ何か布を巻き、槍などをもってジャングルを走り回っている人を想像していたが、まるで違った。
とても、素敵な王様だった。
年齢は31、日本の大学を卒業していて、それも、要子が心酔している教授がいる大学を卒業している。
なんと!なんと!
要子が落ちた大学で、再挑戦しようとしている大学だった。
へえ!!と驚きながら、
次のページを見ると、王様について書かれてあり、
温厚でありスポーツマン、国民に優しいとあり、
2人の側室さんの写真ものっていて、ビックリする程にキレイな人達で、元はモデルさんと女優さんとか。
すると、なぜなぜ、自分なのかとマタマタ疑問がわき、
何かの実験台にするつもりなのかと疑ってしまう。
しかし、次のページを読み、ふーんと腕を組む要子だった。
この島に住む人達は、それぞれ自分の出身国に国籍を持ち、
ヨーロッパが多いようだが、通貨はユーロ、ドルが主、
島の出入りは船でニュージーランドへ行き、そこから自国へ、
または、小型ジェット機、中型ジェット機が7機王様が所有しているので、それを使うとか。
要子はだんだん惹き込まれてゆく自分にぞっとした。
ちょっと気分転換に行ってみようかと思い始める。
その2人の側室は、
女の子を2人づつ産んでいて、ひどく可愛らしかった。
そもそも側室さん達も王様も、美女、美男。子供が可愛らしくて当然なのだけれど。
………… つづく …………