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第14話

 交渉人は王様より背も高く、体もガッチリタイプ。


王様は31、交渉人は35。


国際弁護士であり、王様の父親の会社の顧問弁護士で、


王様と意気投合し、王様の王国の国民第一号になり、


王様の交渉人、弁護士として世界各国を飛び回っています。


 いろいろなタイプの女性を経験し、


日本人である長い美しい黒髪の紀代子に彼も一目惚れしてしまいました。


紀代子は最高だった。


ドイツ語はダメですが英語は堪能で、経営学を勉強しているだけあり、話が合う。



 王様の元モデルや元女優に引けをとらないスタイルで、背丈もあり、胸も美しく大きい。


ベッドを共にして、それ以来、決して離したくない存在になってしまったのですね。  


 人工的な香料は一切使っていない紀代子の匂いに魅了され、


彼自身を受け入れる紀代子の様子は、単に美しいという表現をこえたものでした。             


 前の席の要子はぐっすり眠り込んでいるようですが、窓から王国の島が見えてきたので、後ろから肩をつついて要子を起こす。


何があっても、どこにいてもよく眠る妹に感心してしまうのですが。  


 千代子と紀代子と要子の三姉妹、それぞれ性格が全く違います。


千代子は美人で周囲からチヤホヤされることに慣れていて、


一見は美人のお嬢さんに見えますが、


家事は全くせず、性格はかなり大雑把。


紀代子は几帳面で完璧主義、


派手な事は嫌いでどちらかと言うと、ナチュラル派。


千代子と紀代子は母親に似て美人でスタイルも良いですが、2人はまるで正反対の性格。  


  末っ子の要子は美人でもなく、おチビさんで、頭デッカチ。


頭脳が明晰過ぎると、あんな風になるのかと、2人の姉は思っていましたが、


そこは血の繋がった姉妹、年の離れた少し風変わりな、いつまでも子供っぽい妹が可愛くてならなかったのです。   


 千代子はさして心配もしていなかったのですが、


紀代子は交渉人から王様のことをあれこれ聞いて、


要子は大丈夫だろうかと、とても心配していました。


あまりに子供すぎる要子だから。          


「要子、見て!   


王国の島が見えるわよ!  


綺麗な島ね!  


ね、、真ん中の、あれが、お城じゃない?!  


まあ!!おとぎの国みたい!」






       (つづく)


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