「……嵐?聞いているのか??」
風呂の入り口に、海里がいる。しかも服を着ていない状態でだ。つまり、
ーーーーー生まれたてと同じ、ということ。
それも互いに、この場でだ。今は湯気の壁でシルエットしか見えていない状態だが……。
どっちつかずの細身で成長途中の引き締まった身体は、どこか淫靡な印象を醸し出されていた。
そのことに気がついた瞬間。収まっていた嵐の滾りが湧き上がってきた。
全身の血流が活発になり、自分でもハッキリと分かるくらいにだ。
心臓の鼓動が五月蝿い。
こんな訳の分からない感情を持ってはいけない、って理解しているのに……相手から目が離せない。
室内の温度が下がっていくのに、嵐の全身は沸騰するように上昇していくばかりで。
滾りが足の間に集中し、男の部分がむくりと昂ぶる。それは、自身の下腹部までそそり立ち、皮に包まれていた未熟な男の部分が滾りの形へと変わっていく。
(━━━な、なんで⁉こんな時に……ッ!)
先ほどと同じように、真っ紅になった先端がお湯に包まれ……小さな刺激にぴくりと反応してしまった。
そんな生理現象に羞恥心が生まれ、咄嗟に足の間のモノを隠すように内股を閉じ隠す。それでも固くなった肉棒は、内股の肌に擦れ刺激されたようで治まらないまま。
もう、どうしたら良いのか分からない嵐。肩ごと湯舟に沈めて前かがみにし、心の中で別の事を考えようと切り替えようとする。
だが……それは、無駄な抵抗で終了となってしまう。