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第10談 暗闇からの一撃!

 これは、私の知人であるAさん(仮名40代男性)の体験談です。


 彼の実家は、S県にあるのですが、数年前に諸事情により、S県内に引越して、新たに家を建てたそうです。


 彼が、そこに妻や子供と一緒に帰省した時の事です。夜になり、Aさん家族は同じ部屋で川の字になって寝ていました。


 すでに奥さんと幼い子供の2人は熟睡し、彼は電気を消した部屋で、スマホを見ていたそうです。


 深夜1時を回り始めた頃、眠くなり始めたAさんは、スマホを切って、目を閉じた瞬間、〝ガン!〟と頭に強い衝撃を受けたため、慌てて飛び起きました。


 それは、何者かによって、頭を強く蹴られたような感触だったそうです。


 最初は、子供の寝相が悪くて蹴られたと思ったそうなのですが、電気を付けてみると子供も奥さんもキチンと布団に入って眠り続けていたため、2人の仕業とは考えられません。


 室内を見渡しましたが、もちろんAさん親子以外の人間は、誰もいませんでした。


 彼は、その状況から、最初は(幽霊が俺の頭を蹴ったのか!?)と思いました。

 


 この体験を振り返ったAさんは、元々SF映画などが好きということもあり、


 余談ですが、A


 そのため、近隣の人々は「経営不振になって夜逃げしたんだ」とか、「店主が不正を行ってて逮捕されたのよ!」や、「あそこの店は昔から、悪い商売ばかりしてたから、その祟りで潰れたんじゃないか?」などと好き勝手に噂してたそうですが、その真偽は定かではありません。


 私個人の意見ですが、「火のないところに煙は立たぬ」という諺があるように、Aさんの実家の前に建っていた料亭には、もしかしたら後ろめたい過去があって、それが要因で発生した心霊現象であることも否定できないと思います。


 もしも、彼の推測通りに、パラレルワールドの住人の仕業だとしたら、我々もいつか同じような体験が出来る可能性があります。


 ひょっとしたら、この話を読んでるアナタも、このページを閉じた瞬間に、異世界の人間から暴行を受けるかもしれませんよ……。


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