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二人で宅飲み

宅飲み

「チューハイ、ビール、梅酒、あたりめ、チーズ鱈、鮭とば。宅飲みよー!」


「二人でジャンジャン飲むぞー!」



        ◇



 今夜は朝陽くんのアパートで宅飲みをしていたの。


 でもね。最初は威勢を張っていた朝陽くんは早々に酔い潰れてしまったの。相変わらず朝陽くんはお酒に弱いのだから。


 空き缶を片付けるため、歩くたびに軋む床を往復していると、顔を真っ赤にした朝陽くんが徐に起き始め……


「ヴォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ン゙!゙ ゙俺゙ば、゙な゙ん゙で弱゙虫゙人゙間゙な゙ん゙だ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!゙」


 と言って泣き始めた。彼は泣き上戸なのだ。


「何゙が゙幼゙馴゙染゙以゙上゙恋゙人゙未゙満゙だ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!゙ ゙日゙和゙や゙が゙っ゙でごの゙野゙郎゙!゙ ゙ゔわ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ん゙!゙」


 どうやら自らを悔いている様子である。


 しかしこれは、朝陽くんを私だけのものにする大チャンスだわ。


 まさかこんなにも上手く行くとは思ってなかったから、逆にびっくりしている。名付けて『お酒に酔わせて恋人関係になっちゃおう』大作戦。


 ありがたいことに、彼は酔ってる記憶がバッチリ残るタイプ。邪魔する人は誰もいない。お酒で理性が落ちてる今、宣言させ放題なの!


「朝陽くんは今の微妙な関係から、私と恋人になりたい?」


「な゙り゙だい゙!゙」


「私とエッチしたい?」


「エ゙ッ゙ヂじだい゙!゙」


「なら今ここで、幼馴染以上恋人未満から恋人に関係を進展させることをここに宣言します。という内容を言ってほしいの」


「幼゙馴゙染゙以゙上゙恋゙人゙未゙満゙がら゙恋゙人゙に゙関゙係゙を゙進゙展゙ざぜる゙ごどを゙ごごに゙宣゙言゙じま゙ず!゙」


 録音終了と。やり口は汚かったけど、これで私たちは正式に恋人同士ね! 祝いにケーキでも買ってこようかしら!



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