先日、ミステリ小説『ペット探偵と謎解きカフェ』をネオページさんにて最終話まで公開させて頂きました。
お読み頂いた皆様、本当にありがとうございます。
そこで執筆の後日談みたいなものを書いてみようかなと思いました。エッセイは苦手意識があってあまり書かないのですが、よろしければお付き合いください。小説のネタバレはないです。
後日談といってもペット探偵の第1話を書いたのは十年ほど前になります。他の小説サイトがオープンするのに合わせて書きました……。
子どもの頃からずっと読書が好きで小説を書くのに憧れていたんです。それもミステリージャンル。『あしながおじさん』で作家という職業を知って、その時から執筆に興味を持ちました。
ミステリーが大好きでいつも読んでいた私は、もし何かを書くとしたら謎解きものが書きたかった。アガサ・クリスティーは十代の頃からすごく好きで、ポアロは伯父さんくらいに思っていたほど笑
でも書こうとすると小説って難しいですよね。最初からスラスラ書ける方っているんですかね。一度ポエムを書いてみたら入賞したんですが、小説はなかなか書けなかったです。
ですが十年前偶然にWeb小説サイトというものが新しくオープンするのを知って、ミステリーが大好きという気持ちだけで書き始めました。
トリックや謎解き、伏線も張らなきゃいけないジャンルです。短編じゃないと無理だと思ったし、そもそもどちらかというとポンコツなほうなので大丈夫なんかな私って思った。
とりあえず場所は馴染みのある神奈川県の湘南にしました。湘南って海のイメージがあって舞台映えしますよね。
で、肝心なのはどんな探偵にしようかということ。まあ〇〇探偵って、後ろに探偵を付ければ何でも大丈夫そう。
湘南は犬を飼ってる人が多いイメージがありました。
うちも飼ってる、可愛い子。ペット、ペット……探偵。そうだ、ペット探偵にしよう!みたいなノリで決めました笑
私の中でこだわりがあったのは殺人事件と安楽椅子探偵です。この時の理想は『ママは何でも知っている』。
短編を連作で書いていこうと考えていたので、一話で完結するようにあんまり動かない探偵にしました。
ただペット探偵なので、本来はその性格を活かすため動けたほうがよかったんだなと後で知ったんですけど。(途中、カフェを飛び出すお話もあります)
ペット探偵とゆかいな仲間たちを書いた物語は、20万文字で最終話を終えました。ネオページさんで公開するにあたり、推敲して書き順もいじって、実際に最後に書いたエピソードは2023年の第3話『反転した悪魔』です。
振り返れば謎解きを自分で書けるなんてただただ楽しい時間で、知らずにミステリーの勉強をしてたのかなとも思います。でも私、謎解き部分もあまり頭を使って書いてるイメージがなくて……。
うまく言えないんですが、伏線も実は考えたことなくて書きあがったら勝手に伏線が入ってる感じがします。何の参考にもならないですよね、すみません。
第1話『ペット探偵登場』を書き終えたときは本当に嬉しかった。でもそれは書き上げた達成感、本当に大切なのは第2話だと知っていました。
なぜなら第1話はまぐれで書けたかもしれないから。第2話が書けなかったら、もうミステリーは書けないかもと思った。
なので第2話が書けた日のことはまだ覚えていて、たぶん一生忘れない。いつまでも誰になんと言われても、一番思い入れのある作品は第2話の『消えた少女と回想の月』です。
当時、苦手だったのは……これは今もですが名前を考えるのが苦手ですね。
ペット探偵は語り手のキャラクターが姓名判断のお仕事をしてるんです。なので名前も重要なんですが、字画まで考えるとストレスがハンパないので字画はもう無視して登場人物の名前を決めてました。それでも姓名判断的にそれっぽくなるんです、不思議。
姓名判断の本を読み込んで執筆してたので、途中ついでに民間の資格を取っちゃった笑 全然マイナーな資格でもう忘れてるし、何の役にも立ってないですけど。
逆にミステリーの執筆で好きなのは、謎解き部分と地の文です。
謎解きを書く時はやっぱりアドレナリンやドーパミンが出まくりです。人生にこんな楽しいことあるんだなーって思っちゃう。そこにたどり着くまでがミステリーは大変ですけど。謎解き部分以外が、もしかして個性に繋がるのかな。
地の文は好きですね。私は一人称視点で書くことが多いので心理描写したいんです。自分的にですがハッとするような文章が書けたらすごく嬉しい。
セリフは以前は苦手だったんですが、今はだいぶ好きになりました。
私、推しがVtuverなんですよ……。
リスナーとして配信で言葉のシャワーを浴びるので、書く時にセリフが前より自然に浮かぶようになった気がします。何でも無駄なことってないですね笑
そういえば先日歌番組を観ていて思ったんですが、人気のある楽曲やアーティストさんってエネルギーがすごい。圧倒される感覚。こちら側にエネルギーを伝えようとしてくるのが感じられるというか。
情熱と言い換えられるのかもしれない。たくさんの人に見つかる作品や存在って、そういうものが沸々としてる。そんな強いエネルギーを届けられる作品が私にも書けたらいいなと思いました。
……こんな感じで、不定期ですがネオページさんでエッセイを書いていけたらと思います。
読み返すと少しよそいきな私がいますが、徐々にアットホームなページになってくれるといいです。
拙作『ペット探偵と謎解きカフェ』。次回は、実はここ実話なんだよ!などに触れていきたいと思ってます。