これは、ただの甘い異世界恋愛物語ではありません。政略結婚から始まる真実の愛、さらに二つの国家の命運をかけた壮大なドラマが心を揺さぶり、ページをスクロールをする手が止まらなくなる作品です。 物語の主人公は、平和なアルテリア王国の王女エリアーナと、隣国セレスティア王国の第三王子ルシアン。最初は政略結婚という形で出会った二人ですが、お互いの知性や優しさへ触れるうちに、次第に惹かれ合っていく過程が丁寧に描かれています。特に、ルシアンがエリアーナの慈愛に満ちた姿に感銘を受け、当初の思惑を改め、真剣に彼女と国を守りたいと願うようになる心情の変化には、胸が熱くなります。 エリアーナの兄アレクサンダーの存在が、この物語に大きな深みを与えています。妹と祖国を守るために行動を起こす姿は、まさに理想のお兄様。彼の動きが物語に緊張感をもたらし、登場人物たちの運命を大きく動かしていきます。 物語は「平和な王国」から始まり、「運命の出会い」、そして「愛のめばえ」へと進んでいきます。しかし、幸せな結婚生活の裏で、恐ろしい陰謀が明らかとなり、物語は一気に緊迫感を増し始めます。「離婚の危機」、そして「戦争」展開へと、困難が次々に降りかかる中、果たしてエリアーナとルシアンは、お互いの愛を守れるのか。 タイトルにある通り、「愛と献身」が作品の根幹テーマです。一人ひとりの愛の力で、国家の運命が動いていきます。犠牲を払うことによって守られる平和、そして未来への希望が描かれます。 甘く切ない恋愛要素と、手に汗握る政治劇・戦記要素が融合したロマンスファンタジーが好きな方に、ぜひ読んでいただきたい一作です！