秋(あき)は汐花(しおか)をアパートの自室まで案内した。
「ふうん。今どきは、こういうオシャレなアパートがあるのね」
「あ……。あの……。尾行してたこと、学校には……?」
「言ってほしくない?」
「は、はい」
「言ったらどうなっちゃうんだろうね」
「……」
「ヌードモデルにストーカーかあ。停学とかって、専門にあるのかしら」
秋は土下座して、頭を垂れた。
「学校には言わないでください」
「じゃあ、取り引きしましょ」
秋は顔を上げた。
「なんでもします」
すると、汐花はおもむろに服を脱ぎ始めた。
「な、なにを…!?」
汐花は全裸になった。
「別にいまさら、あたしの裸見て何もないでしょ?」
そんなことはなかった。学校で見るのとはまったく雰囲気が違って、秋は完全に勃ってしまっていた。でも、学校と同様に汐花は堂々として見えた。汐花の裸体と態度が同じでも、場所が学校から自分の家に変わるだけで、こんなにも興奮するものなのか…。
「いつもの、右の位置に立ちなさい」
秋は、土下座をやめ、立って、汐花の右側に立った。もはや、勃っているのは隠しようがなかった。
「抜きなさいよ。ほら」
「はい?」
「あたしの裸を見て、抜きなさいって言ってるの」
「い。いや……」
「なによ?そんなに興奮してるくせに。なに、恥ずかしがってんの?」
秋は仕方なく、パンツを下げ、そそり立った性器を露出させた。
「すごいじゃん」
※
秋のことが終わると、汐花はつまらなそうに言った。
「秋くん」
スッキリしている秋は、半分夢うつつで、「はい」と応じるのが精一杯だった。
「あたしね。41歳。結婚してて子供も二人いる」
「……」
「そんなおばさんでも、あなたみたいな若い子に需要あるなんて、嬉しいわよ」
秋は蟻地獄に囚われていくような感覚に陥った。もう、後戻りは出来ないとこの時秋は悟ったのである。
【つづく】