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第7話 彼女からの誘い

 翌日になり、今日から正社員だ! と思うと気合いが入った。目的は神山詩織を抱くため。毎月、三万円、捻出したい。だから、頑張ろうと思う。今までは五時間勤務で、休憩は一時間あった。だから、基本的には九時から十五時までの勤務。それが正社員で日勤の場合は九時から十八時まで。休憩は一時間ある。とりあえず今日は日勤からスタートする。その内、夜勤もあるらしい。それはそれで、仕事内容が変わると店長が言っていた。


 それと、今月のシフト表も出たので店長から一枚貰った。前谷くんとは明日遊ぼうかな。お昼休憩の時にでも、メールをしよう。そして、会った時にLINEを交換してもらおう。


 午前中は発注をすることになった。初めての経験。店長にやり方を教わりながらやってみた。過去の発注数を見ながら、曜日と明日の天気を加味して数を入力していくらしい。慣れたら徐々に発注も早く出来るようになると店長は言っていた。実際やってみると難しい。


 何とか、店長に発注数を確認して貰って本部に流した。 お昼休憩になり、まだ、午後からも仕事があるのに疲れてしまった。慣れるまでは仕方がない。お昼ご飯はこのコンビニの唐揚げ弁当とお茶を買って事務所で食べた。前谷くんにメールを送ろうと思い、スマホをズボンのポケットから出した。そして、メールを打った。内容は、<こんにちは! シフト出たよ。明日の十九時はどう? 日勤なのさ> 今は十二時三十分頃。彼からのメールがきた。<明日の十九時ですね、良いですよ。何も用事入ってないので> それを読んで、良かった、嬉しいと思った。続けざまにLINEがきた。誰だろう、確認してみると詩織からだ。本文を開いた。<明日って、暇?> どうしたのだろう、彼女の方からLINEがくるなんて珍しい。僕はすぐにLINEを送った。<ごめん、明日は用事あるんだ。明後日は?> 詩織からのLINEは休憩時間内にこなかった。断られたから怒ったのだろうか。


 午後からの仕事中にLINEがきた。僕はトイレに行き、隠れてLINEを確認した。詩織からだ。内容は、<ふーん、あたしからの誘いを断るんだ。せっかく生理が終わったからあたしを抱いて貰おうと思ったのに。明後日ね、仕方ないわ。夜なら二十時くらいになるよ。それでも良い?> 僕は驚いた。詩織を抱ける! しかも、僕から誘った訳じゃなく、彼女の方から誘ってくれたなんて。嬉しすぎる! 僕はすぐにLINEを返した。<いいよ! 明後日の二十時ね。迎えに行く時、LINEするから> 僕は詩織にLINEを送ってすぐに、トイレから出て仕事を再開した。何事もなかったような顔をして。

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