次の日。僕は今日仕事。でも、十九時から前谷くんと遊ぶ予定。何しようかな。まだ、考えていなかった。漫画喫茶に行こうかな。一応、彼にも訊いてみよう。僕はメールを送った。
<今日の遊ぶ場所だけど、漫画喫茶でもいい?>
今の時刻は八時。前谷くんは車の整備士をしているんだけど、何時に仕事開始なんだろう? わからない。まあ、お昼休みの時にでもメールがくるだろう。そう思いながら、仕事に行く支度をしていた。
今日も昨日のように品出しを少しした後、発注を開始した。慣れるまでは店長に数量を確認してもらうことになっている。僕が担当している売り場はパンと冷凍食品。慣れるまでは少しづつやる。それ以外の売り場は減っているところがあれば店長が発注する。
今日は天気が良いから店舗の窓ガラスをワイパーで綺麗に掃除するよう店長に言われている。こういう仕事はパートさんにやってもらう。二十歳の女性で
「恵ちゃん。今から外の窓ガラス、ワイパーで掃除してくれない?」
「はい、いいですよ。わかりました」
この子は素直に言うことを聞いてくれるから助かる。 彼女はテキパキと動き準備している。さすが、若いから動きも素早い。でも、窓ガラスを掃除している時は丁寧にやっているので、少し他のパートさんより時間がかかっている。でも、焦る必要はない。だから、そのまま続けてもらう。逆に言うと、他のパートさんが丁寧にやっていないように感じる。
十八時になり、僕は帰る支度をした。店長は、
「お、六時だな。お疲れさん。新沼くんが正社員の仕事に慣れたら今度呑みに連れてってやるよ」
と言われたので、嬉しくなり、
「ほんとですか!? よろしくお願いします。頑張って慣れないと」
僕はそう言った。
「まあ、焦る必要はない。徐々にでいいぞ」
店長は優しい。なので、
「ありがとうございます!」
お礼を言った。
「いやいや、焦らせて失敗されるよりも全然良いからな」
僕は笑みを浮かべている。そして、
「では、失礼します」
「おう。お疲れさん」
帰宅したら前谷くんと遊ぶから支度しないと。 家に着いて母がキッチンにいたので声を掛けた。
「今日、夕ご飯いらないから」
「そうなの? もっと早く言いなさいよ。作ってるんだから。どこかに出掛けるの?」
「うん、前谷くんと遊ぶ」
「そうなんだ。わかったよ」
母と話してからシャワーを浴びるために下着を用意した。僕はシャワーを浴びてから着替えた。ブルージーンズと、赤いTシャツに。ジーンズのポケットに財布と、スマホを入れ、車の鍵を持って家を後にした。