鏡のラプラスの世界では、異世界で活躍するために育てられている神獣たちがいる
そこは霧で隠されており、だれにも入ることができない神秘の世界
そこの均衡が崩れ、異世界が転移するものが多くなり、環境汚染が著しくなったため、
神獣たちは利用され傷つくことがあった まるで狩りを楽しむかのように
そして傷ついた神獣たちを治療し、また世界の柱の機能を持たせるために……。
それに異を唱えたのが選ばれし少女だった
彼女はボランティアなんてくそくらいと毒づく少女で奉仕なんてくそという
17歳の少女がなぜか選ばれた
そして木から生まれてくる神獣を守るために、
「なにか、私に一つでも利益をもたらしなさい そしたら助けてあげると」
魔王さな柄の事を言うのだった
「私、徳がないと一歩も動かないわ……。」
なぜなら彼女は、過労死直前の少女だったからだ
断れず引き受けたことで自分だけがボロボロになっていく世界
そんな、世界なんてくそと素直に嘆く少女に、ラプラスは答える
「お前はどうしたい」と
「そんなの決まってるわ、仕事がない世界 頼まれない世界よ」というと
たいそう、気に入った様子で
「お前に、向いている世界があるとしたら……。行きたいか」と言われ
「NOよ、どうせ甘いこと言ってだますきね」という彼女に
ラプラスは「気に入らなかったら、俺をどうにでもしてもいい」と言われ、
そこまで言われたらお決まりの断れない属性で気の毒になってきたのだ
「はぁ、たしかに、でも眠っている時間だけよ 私が嫌だと言ったらそれまでよ」というと鏡を触る
この鏡はおばちゃんからもらった代物だ おもちゃのようなラブリーなピンク色の鏡だ
さすがにきついと思いながらも断れず貰ったものだった
もらったからには、大事に使わなければと 変なところがまじめだったのだ
そんな彼女は、ピンクの鏡を持ちながら、ラプラスとの約束をかなえるために、ピンクの鏡をもって眠るのだった
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「ぷるぴゃあ」という鳴き声とともに目を覚ますと、猫か?と思っていると、そう、彼女は目がとても悪いのだ分厚い眼鏡で黒髪のいでたちから舐められるのだろうかと思い出す
もこもことする小さな物体は、ぺろぺろと舐める どうやら飛べるらしい そしておもむろに背中を触ると翼があった
「やぁ、やっと来たな 待ちくたびれたぞ」という声とともに出てくる男性
「失礼ね、昨日ぶりでしょ」という少女は、眼鏡をあげながら言う
「それで、来てあげた対価に、目を良くして 何も見えなくて不便で、たまらないのよ」というと
「おいおい、来て早々か まぁいいだろう」というと、パチンと指を鳴らす男
そこには100人いたら100人がイケメンというであろう男が立って行った
緑色の髪で金の目を持つ男だった
(ちっ、イケメンめ これだから、チートの神は……。イケメンは詐欺師だ 兄のように違いない)と兄のことを思い出す、そもそも、厄介ごとは兄がいつも持ってくるのだ 安請け合いをして、私にしわ寄せがきて、全部兄の手柄になる だからイケメンはイヤなのだと 心の中で愚痴る
「ぷっ」という音に、また顔をあげると、笑いを吹き出しまいとしているなんとも不細工な顔がそこにあった
「殴ってもよろしいでしょうか?」というと笑いながら
「だって、面白すぎるだろう」というもしや、心の中で思っていたことが口から……。っというと
「いや、ここでは思ったことが垂れ流しになるんだよ」という男にもっと早く言えと愚痴る
「騙されてきた子が集まっているから、真実が必要なんだよ……それにしても……プップ」という神を
私は、残念神となづけることにした