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第8話 魔王城に行くまえに

ラプラスの山小屋で、


「ぷるびゃあ」という、翼をもつ白い虎が自分もついていくと、春はるのそばに行く(僕がついてって守るんだ)と勢いよく泣く天音を抱っこしながらいる残念神だが「天音も子犬も、お留守番だよ。危ないから、迷子になったりするでしょ」


という神の髪の毛を食べてやろうと勢いよく、爪を立て泣く


(はげさせってやる……。)苦笑いしながら、撫でる神を甘噛みをする


そのやり取りを見た、子犬、犬神は「ワン ワン」となく


(私も行く!!)と……


「やっぱりか~、絶対迷子にならない?」と確認する神に、当たり前でしょという顔で「ぷるぴゃあ!!」と、「ワン」と答える


「はぁ~、春じゃあ、がんばって」というと天音あまねと犬神を渡す


「えぇ~おつかいだけでも、大変なのに……。子守もするの?割に合わない絶対!!」といいながら、落とさないように受け取る


へへへっと笑顔でごまかす、神をしり目に、ぬくもりを感じながら抱き着く


「はい、これ、魔王城までの地図ね、ちなみに徒歩でよろしく」という


「えぇ、それは魔法でどうにかしてよ。なんで? 」と勢いよく打ち返す言葉に、


「神である僕と、仲がいいなんて知られたら困るだろう?因みに、直接あったことはないんだよね~」と言いながらほほ笑む


「危ないでしょ、絶対。安全じゃないよね……。担保、せめて担保が欲しいわ」と言い騒ぐ


「わかったよ、僕の大事な鍵のネックレスを渡すね。緊急用botみたいなものだよ。もし春が危ない目にあったら、連絡してこの緑の宝石のところを押せば


ぼくに繋がるよ。かなり大事なものだから、取り扱いに気を付けて……。」


「本当でしょうね……。まぁ、肩こり解消のためよね……。ぐぬぬ、仕方ないわ


のったわ」といいながら、春はもらおうとすると


当たり前のように神の首から外され、春の首に付けってあげている


「これだから、イケメンは……」とブツブツ言っている


自分を見てほしくて、天音は「ぷるぴゃあ」ともう一度言う


春は渋々と動くが、「なにか、ほかにアイテムはくれないの?」と手を出してよこせという彼女に、「もちろん」と緑のリュックを渡す


「じゃあ、いってらっしゃい」というと、穴が突然開き、


「説明不足でしょ」という春の声と、リュックの中にいれられた犬神と天音


とともに落ちていく


                  *


                  *


                  *


「じゃあ、いってらしゃい」といいながら送り出した残念神こと、ラプラスは


春に言っていないことがある。


春のコンパクトにGPSの役割があること……春のことだから「監視よ、それは」


と言いそうだからだ。


それにもし、魔王が春の事を気に入って返してくれなくなったときに、分かるように、考えるだけで、怒りを感じそうだ。


「大丈夫、春の事は僕が守るよ」と、魔王を信用していなわけではないが、絶対はないからだ。少し、魔王がかわいそうかなとも思う残念神は、顔をポリポリと掻く。







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