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第14話

あの白い文字たちがまた私を「批判」していた。

彼らは私を愚かで間抜けだと罵った。


【あーもう…】

【彼女は本当に、今までで一番使えない攻略者だわ。】

【さっきは大当たりを引いたのに、あのチャンスを掴めなかった?】

【あんなにさっさと帰っちゃう?】

【あの場に残って、悪役さんを慰めて気遣うべきだったんじゃない?】

【やっと会えたのに、それも二人きりの環境なのに、あんなにさっさと帰るなんて?】

【一体何やってるんだよ?】


文字の中にはさらに過激な者もいて、

火を煽っていた。

もっとストレートに、神谷慎一の胸に飛び込んで、最低な手段で誘惑すべきだ、と。

どうせ私は死ぬ運命なんだから。

どうせ私のような者に、攻略任務を達成できるはずがないんだから。


彼らは私が早く神谷慎一を怒らせて、死を迎えることを望んでいた。

彼らはもう私のような「攻略者」を見たくないのだ。

私が死ねば。

当然、新しい、有能な攻略者が送り込まれるだろう。


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