読者諸君、電車やエレベーターに乗る一部の人々の記憶が消されているということをご存知だろうか?
電車やエレベーターに乗る一部の人々の記憶が消されている・・・そう考えるより他にない現象が現実世界で起こっているのだ・・・。
というのも、読者諸君、電車やエレベーターの扉が開かれ、扉から外へ出る時のことを想像してみてほしい。
必ず、外で扉の前に立っている複数の人間がいることに思い当たらないか?
電車やエレベーターから出る時、普通は降りる人が優先である。電車やエレベーターにこれから乗る人が先に入って、降りる人が後回しなどというのは常識では考えられない。
ところが、一部の人々が、これから降りようという人々の前に立ち塞(ふさ)がるのだ。
普通、扉の外では扉の左右に分かれ、降りる人の動線を確保するのが常識なのだが、彼女ら彼らは純粋な顔で何の疑問も持たず、扉の真正面に立ち塞がる。
考えてもみてほしい。彼女ら彼らは、電車やエレベーターから降りた経験があるはずだ。電車やエレベーターから自分が降りたときのことを想像すれば、降りる人の前に立ち塞がっては迷惑だなどと容易に思い至るはず。
だから、筆者は、扉の前に立ち塞がる人々を見て、「自分が降りる時、どうしてるんだろう?」と不思議で仕方がない。
ここで、『記憶喪失現象』説の登場である。
つまり、電車やエレベーターの出口の外に立ち塞がる彼女ら彼らは、
彼女ら彼らが、自分が降りた時の記憶をしっかり保持しているのであれば、常識的に考えて、扉の前を立ち塞ごうなどという行動をとらないはずだからだ。
電車やエレベーターはよく怪談にも登場する。もしかしたら、電車やエレベーターは異界と通じているのかもしれない。
記憶喪失くらいで済めばいいが、もしかしたら、電車やエレベーターの乗車中に人間の中身が入れ替えられていたりして・・・なんてね。