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第34話 エピローグ

「結局、今日も練習せずに終わっちゃったわね」


「そうだな。でも、真理部長が加入してくれて、音の厚みが出せそうじゃないか」


「そう言ってもらえると、私もカミングアウトした甲斐があったわ。帰ってさっきの映像を見ながら興奮しちゃうわ」


「真理パイセン、マジ変態!」


「もう、月岡さんったら!」


「でも、変態は引き寄せられる運命にあるんですね」


「それマジありえる。でもあのリーダーどうする? 私たちのことを変態変態って、まるで自分だけが正常みたいに言ってんじゃん?」


「そう言ってやるなって。ご主人様もがんばってるんだよ。私たちを背負ってくれるんだろ? 頼もしいじゃないか」


「自覚のない変態ほど、自分の変態性を受け入れるのが難しいっていうものね」


「真理部長、一度リーダーに言ってもらえませんかね? さすがに露骨すぎるというか、変態すぎて私もちょっとしんどいというか」


「天雷はまだましな方だって。私なんてもう穴が開くくらい凝視されてるし。この前なんかストレッチ頼んだらブラのホックいじられたし。マジありえないから!」


「まあ。おっぱいが大きい希依ちゃんは大変そうね。その点、優雨ちゃんは安心ね」


「バカ言え! あいつのおっぱい好きの変態は大きさなんか関係ないんだよ。おっぱいと名のつくものすべてに欲情してんだよ。私の胸も舐めるように見てるし、昨日なんか野良犬のおっぱいまで見てたぜ」


「困ったわねぇ。森村君もはやく自分が変態だってカミングアウトしてくれたらいいのに。まさか自分だけが正常だなんて思ってるのかしら?」


「あれだけおっぱいに命を賭けてるんだから、マジ変態だし! おっぱい好きすぎでしょ!」


「ネオ・ヴルストってバンド名が極めつけだよな? こだわりがある名前って言ってたけど、ヴルストってドイツ語でおっぱいの意味だぜ? どこにこだわってんだよ、ご主人様!」


「困ったわねぇ。部長として変態として、変態にはきっちり注意しなきゃいけないわ」


「「「お願いしますよ、部長!」」」


「はぁ、ほんと、変態しかいなくなっちゃったわね」

                                      了


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