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第11話 にーちゃんのデッカいにーちゃん【side有紗】


【side有紗ありさ


 デッカッ!? なにこれデカァアアッ!!


 にーちゃんのデカすぎでしょっ!

 なにこれっ、あり得ないんだけどっ! 普通に私らの顔より長いし……。


 えっ、なにこのエグい角度……。


 気持ち良いところゴリゴリ削るために作られたみたいなエグい形してる……(同人知識)。


 ヤバいヤバいヤバいッ、こんなの入れたら私ぶっ壊されちゃう。


 エグすぎでしょ。っていうか"ウチ"、さっきからエグいしか言ってない。


 語彙力低下がヤバい。そんくらいエグすぎる。


 でも、だけど……。ああ、ダメだ、想像しただけで濡れてきちゃう。


 にーちゃんにベッドに押し倒されて、両手を拘束されながら無理やりこのデカにーちゃんで処女膜ぶち破って欲しい♡


 抵抗する私を無視しながら『嘘つきファッション処女ビッチ!!』とかののしらられながら××されたいッ♡


 ああでも、バックも良いなぁ。にーちゃんのデッカい身体を全体重でのし掛かって、頭押さえつけられながら白目剥くまで……。


 やっぱり本物は写真とか動画とは迫力が段違いだった。




 知ってるって言っても動画の中での話しだけどねっ! ウチ処女だしっ!


 思わず意地を張って経験豊富なんて言っちゃったけど、お父さん以外に男の人のなんて見たことないし、にーちゃんのだって子どもの頃に見ただけだし。


 あとはにーちゃんの部屋でこっそり見つけたエッチ動画の男優さんとか、エロ同人のモザイク越しのくらいしか知らない。


 そういえばSNS始めた時にファンの男性が時々DMで下半身の写真送りつけてきたこともあったなぁ(もちろんすぐに通報した)。


「俺ので有紗ありさちゃん喜ばせてあげるよ♡」とか超絶キモい勘違いメッセ送ってくるDQN達もいたけど、そんなのより全然デカいよにーちゃんのにーちゃん。


 有象無象のなんて単なるグロい肉塊でしかないけど、にーちゃんのは全然違う。


 見てるだけで子宮が疼いて処女膜がヒクヒクしちゃうくらいイケメンにーちゃんで濡れちゃう♡


「血管太すぎっ……竿デカ過ぎ……っ……」


「どうした有紗ありさ?」


「ぇ?」


 あまりのイケメンに呆けてしまい、意味を理解するのに時間が掛かった。


「二人の竿役として俺の体は合格か?」


 思わず何を聞かれているのか分からなかったけど、自分が経験豊富っぽい言い回しをしてからかっていたのを思い出して慌てて返答する。


「あっ! え、ええっと、その……う、うん。まあギリギリ合格かなぁ。太くて筋張ってて血管バキバキで、ゴツくてゴリゴリでエグいくらい笠が張ってる……、ゴクリッ……」


「え? なんの話してるんだ?」


 にーちゃんが疑問符を投げかけている声も碌に聞こえなくなっていた。


「ほ、ほらっ、もう一回体洗ってあげるからっ」

「え、お、おう」


 直視できなくて、思わずにーちゃんの背中に回ってしまう。


 でもスポンジで肩や背中を洗いながら、視線はにーちゃんのでっかいにーちゃんへと釘付けになってしまう。


「ゴクリ……」


 デカいだけじゃなくて、なんていうか、形がエロい。

 子宮内膜とか膣道とか、女が喜ぶ場所をえぐり取るための形してる感じ(同人知識)。


 まさしくイケメン〇〇〇゜ッ。


 ズルいよにーちゃん。顔だけじゃなくてこんなところまでイケメンとかぁ♡


「しっかり観察してテストしてくれよ」


 するぅ♡!! っていうか合格ッ!! 知ってる男なんていないもんっ! 経験値ゼロのファッションビッチだもんっ。


有紗ありさの知ってる男に追いつくために」


 にーちゃんは背中越しに寂しそうな声でそんなことをいう。


「しょ、しょーがないなぁ。童貞のにーちゃんのために有紗ありさが色々とリードしてあげるよぉ」


 なおも混乱が収まらず、思わずビッチムーブを続けてしまって後悔した。にーちゃん絶対勘違いしてる。


有紗ありさちゃん後でぜったい後悔する未来が見える……」


 希良里きらりうっさいっ!


 イケメンにーちゃんにムラムラしている間にも希良里きらりは行動を開始する。


 スポンジから泡を絞り出して手の平で塗り広げ、優しくマッサージし始めた。


 ちょ、直接触るとかっ⁉


 ううダメだ。やっぱりいざと言う時の行動力は希良里きらりには勝てない。


 スポンジでゴシゴシしてるだけなのに、手つきがエロくて旦那さまのお背中流す妻みたいだよ希良里きらりってば。


「兄ちゃん、気持ち良い?♡」


「ああ、き、気持ち良いよ希良里きらり


 にーちゃんのデカさに茫然自失となっている間も、希良里きらりは嬉しそうに背中から段々胸板や足先を洗い始める。


 そしてその手は段々にーちゃんのにーちゃんに……ひぇええっ。


 普段は大人しいくせに、にーちゃんの事となると大胆なことできちゃうんだよなぁ希良里きらりって。


 いつもウチとイチャイチャするときも、基本的にウチがリードしてるけどスイッチが入ると立場が逆転する。


 実は希良里きらりって潜在的にSなのかもしれない。


 感じて我慢してる顔も格好いいにーちゃんの姿に我に返って私も参加する。


 この日のために知識だけは詰め込んである。


 にーちゃんのお部屋に忍び込み、花恋ちゃんから(クレープ1回奢りで)入手したパソコンのパスワードで閲覧したにーちゃんのエッチ動画コレクション。


 そこで勉強した知識を総動員し、一つ一つの現象をつぶさに観察した。


「にーちゃんの、すごいよぉ……」


 いつものようなからかい口調も完全に忘れ、呆けた声で感嘆の意思を伝えるより他なかった。


 更にサービスしてあげよっかなぁ、なんて考えていた矢先。


 にーちゃんラブラブ大好きな希良里きらりの方が早く行動を開始した。


「兄ちゃん、まだまだ元気だね。あのね……(こにょこにょ)」


「ま、まじでかっ……」


「ウ、ウチもするっ」


 思わず素の一人称が出てしまう。この頃はモデルの自分を演出するために"私"で通していたのに。



 希良里きらりには負けてらんない。"ウチ"がそれを宣言している間に、希良里きらりは既に舌を伸ばしてにーちゃんにご奉仕し始めていた。


 もう取り繕ってる場合じゃない。でもにーちゃんラブラブ大好きな希良里きらりの行動は、そんなウチの想像を軽く凌駕するものだった……。



――――――――


 ※2人は背中を洗っているだけです。ええ、断じて。


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