5月15日
ワニンゴが壊れた。
ブータロウの下乳を「や、やわらけぇ。やわらけぇよぉ」と言いながらニヤニヤしつつ揉んでいる。
ブータロウはまだ理性があるようで、「やめてくださいよぉ〜」と言っていたけど、頬を赤らめていた。
この状態に怒っていたのはやっぱカレキだ。「ハレンチな真似をするな!」と、ワニンゴと取っ組み合いのケンカになっていた。
1人の♂を巡る、2人の♂同士のケンカだ。美しい。魔性的に美しい。
だけれど、暴力はよくないから、2人をビンタしたら、ワニンゴはビクビク痙攣しながら「か、カ・イ・カ・ン!」とか叫んでいる。うーん。コイツはもうダメかもしれない。魔性的にダメかもしれない。
「もっと蹴ってくれ! 女王様!」とか気持ち悪いことを言ってきたので、瞬間移動魔法で海に連れて行って、何度か海水(極北の氷海)に漬けたりしてたら、頭が冷えたみたいで謝ってきた。
馬車に戻ると、何かが始まった気配がある。
私は気絶しているワニンゴをそこら辺に放り投げて、覗き穴から馬車の中を盗み見る。
カレキは痛む自分の頬を撫でつつ、シャツを半分までずり下ろされたブータロウを心配してた。
でも、手つきがイヤらしい。太腿なでたり、タプタプのアゴを撫でたりしている。魔性的にイヤらしい。
まあ、でも心配されてるのがわかったブータロウは「だ、大丈夫です。ご心配いただきありがとうございます!」とか言って逃げようとしたけど、カレキはその両肩を掴んで、「なにかあったら、すぐにワシに言うんじゃぞ」と、キスでもしそうな距離で目と目を合わせて言った。
うん。いいね。
これで何かが始まりそうな予感だ。
本当に、コイツらは“魔性の男”だな。
“
……うん。これは私が調教しないとどうしようもないなぁ。