ルミナスの小野田さんがロングソードを構えて近づく。
増田さんが風魔法を準備し、海野さんのダガーが鈍色に光る。
保守派のシルバー級パーティーとして、ルミナスは頼れる味方だ。
サキのブルーファングも合流していた。
後は、みんなで力を合わせて叩くだけ……しかし、そう簡単にはいかない。
「リオン、ミリア、さっきはいいデータが取れた。クリスタル・オーガのハンマーの隙を突くぞ。マギテックのレア素材の証拠も近いかもしれない」
「小野田さん、ありがとう! スターライトとルミナスで、今日こそ勝つよ! 視聴者のみんな、ガンガン応援してね!」
『スターライト&ルミナス、激アツリベンジ!』
『マギテックの闇、暴いてくれ!』
巨大な結晶の体とミスリウムのハンマーが再び現れる。
ゴブリン・ウォリアーも数匹、硬い木の棍棒を手に待ち構える。
「ミリアちゃん、ファイアボルトでゴブリン・ウォリアーを! 小野田さん、ルミナスでハンマーを止めて!」
「了解、リオン! ルミナス、フォーメーションB!」
小野田さんがロングソードでハンマーを受け止め、ミリアがファイアボルトでゴブリン・ウォリアーを焼き払う。
僕がショートソードでオーガに斬りかかるが、結晶の硬さに弾かれる。
マナミが火炎瓶を投げ、火の手がゴブリンを包む。
「お兄ちゃん、火炎瓶やり! ポーション準備OK!」
サキのアダマンタイト製の青い軽鎧とレッド・メタルのダガーが輝く。
トオルさんとルナさんが雷と氷の魔法を準備。
「リオン、ピンチ? ブルーファング、参戦するよ!」
「サキさん、ナイスタイミング! みんなで倒そう!」
サキのダガーが結晶に切り込み、トオルさんの雷魔法がオーガを痺れさせる。
ルナさんの氷魔法が結晶を凍らせ、動きを鈍らせる。
ミリアが突然、剣を高く掲げ、魔力を集中させる。
「リオンさん、兄の技、見ててください!」
ミリアのミスリウム・ソードが赤く光り、ファイアボルトの炎が剣に纏わりつく。
魔法剣だ!
彼女が突進し、炎を纏った剣でクリスタル・オーガの胸を斬り裂く。
結晶が砕け、オーガが咆哮を上げて膝をつく。
『ミリアちゃん、魔法剣キター!』
『めっちゃカッコいい!』
『スターライト、強すぎ!』
「ミリアちゃん、すっごい! それ、魔法剣!?」
「はい、リオンさん! 兄の技、初めて使えました! 練習はしてるんですけど、まだ未完成で」
僕がハンドガンを抜き、魔鉄弾をオーガの頭に撃ち込む。
バンッ!
小野田さんのロングソードがトドメを刺し、クリスタル・オーガが倒れる。
戦利品の魔石と結晶の破片をマナミが回収。
視聴者数が一万七千人に急上昇し、スパチャが殺到。
『スターライト&ブルーファング、共闘やばい!』
『ミリアちゃんの魔法剣、最高!』
ダンジョン村のギルド亭で休息。サキがミリアに笑顔を向ける。
「ミリアちゃん、魔法剣、めっちゃカッコよかった! 斎木さんの妹、ほんとすごいね」
「サキさん、ありがとう……兄の技、もっと磨きたいです」
サキが真剣な顔で続ける。
「リオン、ミリア、マギテックの契約、怪しい動きがあるんだ。クリスタル・オーガの魔石を高値で買い取る話、ブルーファングにも来た。なんか裏がありそうで……」
「サキさん、それ、絶対怪しいよ! 斎木さんが追ってたレア素材の証拠だ。ブルーファングも一緒に調べて!」
「うん、リオン。ブルーファングはマギテック側から情報を引き続き探るよ。ミリアちゃんの兄貴の想い、ちゃんと受け止めたから」
『サキちゃん、共闘確定!』
『スターライト&ブルーファング、絆やばい!』
「サキさん、兄の名誉、守りたいです。一緒に戦ってくれて、嬉しい……」
ミリアが静かに呟く。マナミが串焼きを頬張りながら叫ぶ。
「お兄ちゃん、ミリアちゃん、サキさん、みんなでマギテックの闇暴こう! ポーターとして、ガンガン応援するよ!」
僕はカメラに向かって宣言する。
「みんな、スターライト、ルミナス、ブルーファング、力を合わせて斎木さんの想いを継ぐよ! ミリアちゃんの魔法剣、めっちゃカッコよかったよね! マギテックの闇、絶対に暴いてみせる!」
トカゲ丼を食べながら、僕たちは新たな決意を固めた。
ミリアの魔法剣は斎木さんの信念の光。サキとの絆も深まり、真相はもうすぐそこだ!