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第34話 東京迷宮大学の夜


「はーい! リオンのダンジョン配信、東京特別編、夜の番外編スタート! チーム『スターライト』、東京迷宮大学のゲストハウスからお届け! 今日の討論会、めっちゃ熱かったよね! TS病と魔力結晶の真相、もっと追いかけるよ! みんな、まったり応援してね!」


 ドローンが東京迷宮大学のゲストハウスを映す。

 木の温もりある部屋に、リオン、ミリア、マナミがパジャマ姿で座っている。

 テーブルにはコンビニのスナックやジュースが並び、まるで女子会の雰囲気。

 視聴者コメントがメガネ型端末に流れ込む。


『スターライト、夜配信キター!』

『リオンちゃん、パジャマ可愛い!』

『ミリアちゃん、今日の討論会カッコよかった!』


 ミリアがミスリウム・ソードを枕元に置き、ジュースを手に持つ。

 彼女の目は少し疲れているが、決意の光は消えていない。


「リオンさん、今日の討論会、兄が戦ってたことが少し見えた気がします。マギテックが隠してるデータ、絶対暴きたい!」

「うん、ミリアちゃん。斎木さんが保守派として改革派に立ち向かった理由、きっと魔力結晶の危険性だったんだ。マナミ、今日の書類、めっちゃナイスだったよ!」


 マナミがポテチを頬張りながらニヤリ。


「お兄ちゃん、ポーターの仕事は荷物だけじゃないって! 調査員のおにぎり配りながら、情報ガッツリ集めたんだから!」

『マナミちゃん、ポーターなのにMVP!』

『スターライト、絆やばい!』


 僕がカメラに向かって笑う。


「視聴者のみんな、今日の討論会、めっちゃ盛り上がったよね! マギテックの代表、めっちゃ焦ってたし! この勢いで、お台場ダンジョンでも真相追うよ!」


 そこへ、ノックの音。

 ドアを開けると、サキとブルーファングのルナが現れる。

 サキはカジュアルなTシャツ姿で、手にコンビニ袋を提げている。

 ちなみに、トオルは男性なので、パジャマパーティーにはご遠慮してもらった。


「リオン、ミリア、夜配信中じゃん! ブルーファングも混ぜてよ! スライムゼリー持ってきた!」


 ルナが袋から青いスライムゼリーを取り出し、クールに微笑む。

 ミリアが目を輝かせる。


「スライムゼリー! めっちゃ可愛い! サキさん、ルナさん、一緒に食べよう!」


 全員がテーブルを囲み、スナックやゼリーを頬張りながら談笑が始まる。


「リオン、今日の討論会、めっちゃ熱かったね。マギテックの代表、データ隠蔽バレて焦ってたよね。あいつら、絶対何か企んでる」

「うん、サキさん。マギテックがTS病の研究に魔力結晶使ってるなら、斎木さんが危険な任務に送られたのも、隠蔽のためだったかも。視聴者のみんな、応援のおかげでここまで来れたよ!」


 サキがスライムゼリーをスプーンでつつきながら言う。

 僕がジュースをすすりながら、それに頷く。


「お兄ちゃん、ミリアちゃん、サキさん、お台場ダンジョンで実地調査したら、もっと証拠見つかるよ! ポーターとして、ガンガン素材集める!」

「マナミ、ポーターなのに気合い入りすぎ! ブルーファングもお台場ダンジョンで魔力結晶のサンプル探すよ。マギテックの契約、内部からガンガン情報引き出すわ!」


 マナミがスライムゼリーをパクッと食べ、叫ぶ。

 ルナがポテチを手に、ほんのり笑う。


「マギテックのデータ制限、改革派の圧力と連動してる。次の配信で、視聴者にもっと訴えよう」

「兄は、冒険者の誇りを持って戦ってた。私も、スターライトとブルーファングと一緒に、兄の信念を継ぐよ。TS病の被害者、絶対救いたい!」


 ルナが再び口を開く。

 ミリアがスライムゼリーを食べながら呟く。


 視聴者数が二万三千人に迫り、コメントが『スターライト&ブルーファング、最高!』で加速する。

 僕がカメラに向かって宣言する。


「みんな、スターライトとブルーファング、東京迷宮大学で絆深めたよ! お台場ダンジョンで、TS病と魔力結晶の真相、絶対解き明かす! 応援よろしく!」


 突然、ゲストハウスの窓の外でガサッと音がする。ドローンを飛ばすと、暗闇に人影がチラリ。マナミがポテチを落とし、叫ぶ。


「お兄ちゃん、誰か覗いてる!? マギテックの手先!?」

「リオン、ドローンで追いかけて! ブルーファング、フォーメーション!」


 サキが素早く立ち上がり、窓に近づく。

 ドローンが夜のキャンパスを追跡するが、人影は茂みに消える。

 視聴者コメントがざわつく。


『ヤバい、ストーカー!?』

『スターライト、気をつけて!』

「みんな、心配しないで! スターライトとブルーファング、こんなことでビビらないよ! マギテックの圧力かもしれないけど、絶対負けない!」


 僕がカメラに向かって冷静に言った。


「兄の想い、こんな卑怯な手で潰させない。私、もっと強くなる!」

「お兄ちゃん、ミリアちゃん、サキさん、明日もガンガンいくよ!」


 ミリアがミスリウム・ソードを握り、決意を新たにする。

 配信終了後、ゲストハウスに静けさが戻る。マナミがスライムゼリーをもう一つ開け、笑う。


「リオン、スターライトとブルーファング、最高のチームだね。お台場ダンジョンで、マギテックの闇、ぶち抜こう!」

「うん、サキさん! 視聴者のみんな、東京の夜も熱いぜ! 次はお台場ダンジョンで大冒険! おやすみ!」


 サキがリオンに肩を叩く。

 僕がこれに応え拳を握り、頷く。


 視聴者コメントが『スターライト、最高!』で埋まり、夜の配信は幕を閉じる。スターライトとブルーファングの絆は、ますます強くなり、明日の冒険へと繋がる。


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