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第20話  相性 No.22ー10

「いずみ、不感症って、病気じゃないのよ。

旦那が下手くそなんじゃないのかな、、?」


「そうかも、そうだったらいい、、あ、病気じゃないの? 本当に?」


「いずみ、正直に言うのよ、あなた、結婚して、まだ1年になってないよね。夜のほうはどうだったの? 

 不感症って思うという事は、あまり、してないんだ?」


「ううん、、土日は、しない、いないから、浮気してたでしょ、彼。 

 でも、それ以外の日、私が生理じゃない日は、毎日だったけど、」


「そうなの? 毎日? すごいタフガイだね。

それで、いずみは何にも良くないの、、?」


「うん、いいとか、わかんないわ。」


「困ったものね、、。」


「私、時間が長くて、いつも、早く終わって、早く終わってって祈ってるのよ、、、。

私、朝、早起きして、株の注文入れておきたいし、朝食の準備もあるでしょう、早く寝たいのよ。」


「そうなんだ、旦那は、一応は、努力してたんだね。

つまり、心が伴わないと感じないのよ、ね、」


驚いたのは、理恵は最後の「ね」を、素敵なバーテンダーさんに向けて言った。すると、


「そうですね、男も女も同じです。

好きな人、愛している人とだったら、たとえば、手が触れただけでも、ジーンと感じますからね。

でも、お客様のご主人は、かなり、タフで好き者です。 おいくつですか?」


「あ、はい、私は24で、主人は31です。」


「うーん、僕より上ですね、、毎晩は、僕も出来ないなぁ、

すごいなぁ、きっと、ご主人は、奥様を愛しているんじゃないかな、、


で、ないと、そうそう、出来ないですよ、、奥様、美人ですからね」


私は、バーテンダーさんの低音でゆっくりとした話し方にも、うっとりして、美人と言われて、お世辞と知りつつ、嬉しかった。


「まあ、美人だなんて、、ありがとうございます。

愛してなんかいないと思います。


愛していたら、まだ結婚して半年なのに、浮気なんて、しないはずですから。


 いつも、いずみの体は最高とか言って、嘘ばっかりです。 


 私、不感症って、病気じゃないって知って、安心しました。 」









       (つづく)

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