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後悔上等
後悔上等
四森
文芸・その他
2025年06月21日
公開日
1,058字
完結済
後悔することをネガティブに捉えている人は多いかもしれませんが・・・

詩『後悔上等』(全文)



 誰だって 後悔したくない


 選択肢が あって


 もし 自分を 良いほうに


 導いてくれる 選択肢が


 あるのならば それを選びたい


 そう思うのは 当然だ


 でも 後悔って そんなに悪いことかな?


 人生の中で 後悔の数ほどに


 それだけ 選択肢を与えられた


 って ことだろう?


 この 地球上には


 生まれた時から すべて決まってる


 選択肢もなにも 与えられない


 人たちだって いるんだ


 時代によっては 意思なんて


 尊重 されなかった


 それは 自由があることの 辛さも


 あるのかも しれないね


 意外と 自分で 決めるって難しいから


 私も 思い返せば 文系と理系の


 選択を ミスったよ


 そういう意味では 後悔かなあ


 でも 後悔できることが 嬉しいよ


 後悔も 生きてなきゃ 出来ないからね


 結果 何か選択をした 結果


 いま 死ぬ結果には 至ってない


 それが 全てかな


 後悔の数ほどに 選択肢があった


 それって 幸せなこと


 自由 の証(あかし)


 まあ 理系と文系 ミスった


 そう 言ったけれども


 いずれの 道を行ってたとしても


 私は 結局 後悔してた


 そう 思う


 私は 後悔の愛好家 なのかもしれない


 まあ 後悔に苛まれながら


 一人孤独に 死んでゆくのは


 一見 辛そうだ


 あまり望ましい ことではないかも しれない


 でも 後悔も なにもなく


 自分で決めたことは 何一つなく


 後悔すらもなく ただ運命の下僕(しもべ)になる


 それに比べて 後悔者(こうかいしゃ)は


 せめて 自分で決めてやったんだぞ と


 自分で決めて こうなったんだぞ


 と そう 胸を張って


 閻魔大王(えんまだいおう)の前に 仁王立ちしてやったらいいさ


 後悔という 本当と


 妥協という 嘘ならば


 閻魔大王は きっと


 嘘のない 後悔者(こうかいしゃ)を


 地獄に落とす ことはしないだろう


 よしんば 地獄に落とされたとしても


 地獄で 一緒に 後悔しよう


 後悔に 胸を張るんだ


 それは 虚勢かもしれないね


 後悔なんか しない方がいいに決まってる


 でも 自分で選択を したんだと


 その結果 うまくいかなくても


 堂々と 後悔しよう


 後悔なんて 上等さ


 後悔上等!


 胸を張って 戦ったんだと


 胸を張って 自分の道を来たんだと


 そう 自分に言うだけじゃなし


 拡声器で 私は後悔してます って


 そう 喧伝(けんでん)しながら あがこうよ


 一流の 後悔者(こうかいしゃ)になろう


 後悔なんて 上等じゃないか!


 後悔上等!


 誰だって 多かれ少なかれ


 あの時 こうしておけば はある


 私に言わせりゃ どう転んでも


 そう思ってただろう って断言できる


 みんな 実は後悔したいんだ


 みんな 後悔の愛好家なんだ


 とにかく くよくよするんじゃ よくない


 堂々と 後悔しよう


 後悔上等だ! そう胸を張って


 そう胸を張って あらがいつづけよう


 真の 後悔者(こうかいしゃ)になれたとき


 その時はもはや 後悔すらしてないかもね


 後悔を 極めよう


 その先ににある 景色を見よう


 後悔 上等 !!



【了】

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