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第151話  軌条は革命の香り




「はぁ~い、ター君ひさしぶり。よく、ファーレンハイト号使わせてもらえたわね?」


 向こうでレベッカさんたちと作戦会議をしていたヘティーさんがやって来て、エフタを見てニッと笑った。

 ヘティーさんは人をアダ名で呼ぶのが好きだ。エフタも格好つけているが、姉にはター君呼ばわりされて、部下を連れてきていないのは、本家として威厳を保つのは難しそうとわかっての判断か。……いや、もともとエフタは一人で行動してたっけ。

 しかし、ファーレンハイト号か。

 本店のほうにはセルシウス号もあるに違いないな。


「姉さん勘弁してくださいよ……。あんな風に伝言がきたら来るしかないじゃないですか。これ、燃費だって悪いんですよ……。あ、ファーレンハイトは兄さんに事情を話したらすぐに貸してもらえました」


 確かマリシェーラを任されているのは、ソロ家の次男だったはず。帝都の本店のほうに、跡継ぎとして長男が残ってる……だったかな。あんまり興味がないのか覚えていないが。

 ヘティーさんは少なくとも次男よりは上だったはずだ。

 姉には逆らえない。万物の理である。


「へぇ。マリシェーラで修行して少しは頭が柔らかくなったのかしら、あの子も」

「そりゃ、みんな姉さんの怖さは嫌ってほど知ってますから――って、イダダダダダ!」


 エフタのこめかみを拳でグリグリとやるヘティーさん。

 なかなか仲が良い姉弟だな。


「こーんなに優しい姉を捕まえといて怖いとは心外ね?」

「姉さんは……」


 エフタは一瞬言い淀んだ。


「なによ、なにか言い難いことでもあるの?」

「姉さん……葬儀には来てませんでしたが、ディダ叔父さんが亡くなったのは知っていました?」


 思いがけずディダの名前が出た。

 いや当然といえば当然か。二人にとっては叔父なのだから。


「いちおう話は聞いてるわ。ま、あの男はほうぼうから恨み買ってたからねぇ」

「本家のほうじゃ姉さんがついに殺ったって大騒ぎだったんですよ」


 えっ!?


「へぇ。おかしいわね、あの男が勝手に魔導具を暴走させて死んだんじゃなかった?」

「事務的には確かにそう処理されはしましたが――さすがに姉さんがいるエリシェで叔父さんが変死したとなれば、関与疑われるのは仕方ないんじゃないですか」

「私は無実よ。ま、どっちでもいいけどね」


 実際ヘティーさんは無実だ。

 手伝ってもらったのは確かだが、実際に手を下したのはイオンであり俺だ。


「……まあ、さすがというか証拠もありませんし、父さんも姉さん相手に下手に事を構えたくないみたいで、その件はそのまま流れました。でも……けっこう怒ってましたよ父さん。ディダ叔父さんのことは悪巧み仲間でけっこう重用してましたから。少し気をつけたほうがいいかもしれません」


 怒ってたってことは、ソロ親父的には、へティーさんでなくとも誰かが殺したということで確定……ということなのだろうか。

 あの件で、実際に無実のへティーさんに矛先が行くのは本意ではない。最悪、ソロ家と事を構えることになる可能性も視野に入れたほうがいいのかもしれない。


 しかし、アリバイ工作は完璧に近いはずだったのに、ヘティーさんが疑われることになってしまうとは想定外だった。

 もともとヘティーさんは強力な武力を持っていて、さらに実家とは対立してるわけだから、当然といえば当然……なのだろうか。


「あの、エフタさん。ディダさんが死んだって本当なんですか?」

「本当ですよ。エリシェの隣町の宿で死んでいるのが発見されました」

「ええ……? あの人、何度かこっちにも来てましたし、ディアナのお導きのサポート係をやるって話じゃありませんでした? 実際にはまだなんにもしてくれてなかったんですけど」


 むしろ邪魔しに来ただけだ。

 正式に、サポート係をやると言ってから二度か三度しか会ってないんだから。


「そういう話でしたけどね。ああ、ジローさんはなにか知りませんか。最後に会ったのは?」

「最後に会ったのは騎士隊でパレードやった時ですね。その時に久々に会って、少し挨拶したのを最後に会ってません。てかあの人、サポート係を名乗り出たくせに、ぜんぜん顔出さなかったんですけど」

「自分の都合で動く人でしたからね。私も実を言えば、サポート役なんてまともにできるとは思ってませんでした。そこはジローさんに謝らなければならないかもしれません」


 ダメじゃん。

 実際、すごくダメだったじゃん。


「それで死因は? まさか本当にヘティーさんが殺したなんて思ってるわけじゃないんでしょう?」


 常識的かつ善良な感じに訊ねる。


「原因はどうやら魔導具の暴発のようですね。詳しくは話せませんが」

「じゃあ事故死か。ご愁傷様です」


 エフタは若干訝しげな視線を向けてきていたが、俺はこれをスルーした。

 関係ない人が関係ないところで死んだのだ。証拠はない。知ったこっちゃないのだ。


「ター君、ディダ叔父のことはまた夜にでも話すとして、用件を先に済ませましょ」


 へティーさんが強引に話を変えた。

 いずれにせよディダのことは知らぬ存ぜぬで通すしかないし、エフタも別に疑っているというわけでもあるまい。奴を殺したとしても、少なくとも俺にはメリットがなにもないのだしな。


「ああ、はい。えっと、確かお導きが出てるという話なんですよね、ジローさんに」

「そうですね。もう随分前から出てはいたんですが、『御用商と商取引をしよう』というものです。つまり、エフタさんと取引したいんですよ」

「わかりました。――しかし、精霊石100個分というのは正気ですか? いくらなんでも――」


 エフタには今回の取引用に精霊石を100個、持ってきてもらってる。

 だいたい3億円くらいの価値。個人取引としてはかなりの金額だ。


「正気も正気。100個でも安いくらいですよ。もちろん、これをエフタさんが上手く使えればの話ではありますが。で、もちろん持って来てはくれてるんですよね?」

「姉さんから言われたんじゃ、持って来ないわけにもいかないですからね」


 精霊石は飛空艇に積んであるという。

 持ち歩くには精霊石100個は重過ぎるからな。


「じゃあ、さっそく商談に入りますか。ちょっと用意するから待っていてください」


 俺は商談の為に準備していたブツを広場に設置した巨大なテーブルにセットした。


「……ところでこれ、ヒトツヅキの準備……ですか?」


 エフタが広場で行われている、大工事っぷりを見て言う。

 土を掘り返し、土のう袋を積み上げ、ヤグラを組み上げている。

 ドワーフと、女騎士と、ゴーレムとが協力しあって作業は進められている。

 この為の人足もそれなりに雇った。

 それなりの頻度でモンスターも湧くんで時々実用テストもできる。完成度は我ながら高めだ。


「ああ、ちょっと今回大きいヒトツヅキになりそうなんで、突貫工事ですよ」

「今回のヒトツヅキの種類はまだわかってないんじゃ?」

「まだ可能性段階ですが、『此岸めぐり』になるかもしれないらしいですよ――っと、完成」


 話しながら組んでいたものが完成する。


「なんですかこれ? これを精霊石100個で売ろうっていうんですか? 確かに見たこともない品ではありますが……」


「いえ、これ……というよりは、アイデアですね。もちろんこれだけではありませんが、まずこれから」


 俺はスイッチを入れた。

 曲がりくねったレールの上を、そいつがプラスチックの軋み音を建ててカチャカチャと走り始める。

 グルっと回って一周。二周。

 プラレールが走る。

 蒸気機関車を模したオモチャが走る。


 俺がエフタに見せているのは、プラレール、つまりプラスティック製の子ども用鉄道玩具だ。

 オモチャ屋でレールと列車をセットで買ってきた。電池駆動だから、こっちでも問題なく動かすことができる。

 つまり、俺が売ろうとしているのは、列車の概念と動力。

 これからの輸送業界を革命しうる発明、蒸気機関を売ろうと考えているのだ。


 蒸気機関と機関車。

 説明不要のアレである。うちの地元にはまだ現役で機関車が走っているんで、実際に見たことも乗ったこともある。

 ただ噴煙の影響が厳しく、いまでは観光アイテムとしての役割がほとんどであり乗車賃もかなり高い。燃料も石炭だかコークスだかで、電車よりはコストが高そうだ。効率だって悪いだろう。


 しかし、この世界にはクリーンエネルギーがある。

 ルクラエラでも使われていた燃料、火の実だ。

 我が屋敷でも普通に使っているが、あれは煤を出さない上に、かなりの熱量があり、なのに普通に栽培できるチート植物だ。

 この世界に化石燃料があるかどうかは不明だが、燃料として使う分にはとりあえず火の実だけで問題ないだろう。

 というか、火の実の栽培はこれからの基幹産業になってくるのは疑いようがない。今でも、かなり重点的に栽培されているようだが、足りなくなるのは必至。

 むしろ俺が火の実の栽培を始めてもいいかもしれないぐらいだ。


 エフタはじっと、ただジッとぐるぐる廻り続けるプラレールを見つめていた。

 この世界に列車……レールの上を走る車という概念がない、少なくとも実用レベルには。

 もともと鉄道の概念ってのは鉱山から生まれたものらしい。つまり掘った鉱石を運ぶトロッコだ。最初はレールも木製だったのだという。

 だが、この国最大とされる鉱山街ルクラエラには、そんなものはまったく存在していなかった。


 俺は無言でひょいっと列車を持ち上げ、そっと逆向きにレールに戻した。

 列車はまた無言でくるくると回り始める。

 エフタの口から小さく「おおっ……」と吐息が漏れた。


「もちろん人間だって運べますし、貨物列車にしてもいいです。帝都とマリシェーラ、さらにエリシェの三都市を結ぶだけでも経済効果は計り知れないでしょう。また、途中に駅を設ければ……わかりますね」


「……これは、ジローさんが考えたんですか」


 エフタが廻るプラレールから視線を外さないまま言う。

 俺はしれっと答えた。


「アイデアはそうです。さらに、これを運用する為の動力の発明もあります。今回はそれも込みであなたに売りたいと思っているんですよ。これはある程度力があるところに売らなければ意味がないものですから」

「それで精霊石100個ですか……」

「安いもんでしょう?」

「……安くはありませんよ……私の裁量で決済してしまってよいものかどうか……」


 精霊石100個は、かんたんに言って3億円くらい。

 大企業の案件だと考えればたいしたことない金額だけど、俺みたいな個人との契約でアレする金額じゃないのも確かだ。

 けど、ここが分水嶺。俺のでもエフタのでもなく、この世界の。

 魔法があってほどほど便利に生きれてしまうこの世界では、おそらくこの1000年たいしたデカい発明もなく、神の保護下でのほほんと暮らせてしまっていたことは疑いようがない。

 だって、1000年は長い。日本なら平安時代だ。

 つまり、ほんとうならこの1000年で、この世界だって地球と同程度の発展をしていてもおかしくないはずなのだ。

 もちろん、モンスターやらなんやらいる世界じゃあ、そう簡単にいかないってのもわかる。わかるけど、いまだに蒸気機関すらないんだよ。この世界には。

 たぶんゲーム世界のころと同じ文明程度のまんま、ずっと進化のないゲーム世界を続けてる。

 それが一概に悪いこととは言わない。文明の進化にはいろんな面があるだろうから、頭の悪い俺じゃあ、「こう」だって決めつけなんてできない。

 本質的な意味での人の営みの正しさは、地球よりもこっちのほうにあるって気すらする。

 文字通りの意味で「神」に管理されたこの世界は、地球よりもずっと優しい世界だろう。


 だから蒸気機関ひとつでも、それが崩れてどうなってしまうのかわからない。

 蒸気と魔法とでスチームパンクな世界になるのかもしれないし、案外定着しないですぐ廃れてしまう可能性だってある。

 より大きい戦争の引き金になったりする可能性だってある。

 でもそれは、この世界に住む人たちで判断すればいい。


「この列車はあくまで模型ですから、本物は、もっと大きい……大人がふたり両手を広げたくらいの幅で造ればいいと思います。金は掛かるでしょうが、技術的には問題ないでしょう。レールの見本も作ってみました」


 ゴトッとレールを置く。

 大親方に鉄材として持ち込んだ中古のレールだ。もちろん、使いやすいサイズにぶった切ったものなので、そう説明する。

 日本で使われていた本物のレールなんで、サンプルとしては最高のものだろう。

 枕木を置いて、レールを敷き、小石を敷き詰めて使う説明もする。

 使う素材については要研究だ。鉄にこだわらなくても異世界オリジナル素材でも用途が果たせるなら問題ない。


「で、問題の動力がこれです」


 俺は夜なべして作った、ワット式蒸気機関の模型(アマゾンにて購入)を置いた。

 いわゆる蒸気エンジンというやつである。

 フラスコの下にアルコールランプを置き水を熱し始める。

 水の沸騰と共に、エンジンがくるくると回転し始めた。

 エフタはその様子をジッと見詰めている。


「これはあくまで見本のサンプルに過ぎませんが、設計図は別に用意してあります。実用段階に持っていくまでに、多少苦労するかもしれませんが、この動力は水と火があれば誰にでも扱える上に、力も強い。現在主流の馬などとは比較にすらならないでしょう。もちろん移動用動力以外にも使えます」


 蒸気機関の弱点はいくつかあるが、この世界ならその二つをカバーできる。

 火の実は煤塵を出さないクリーンエネルギーだし(排気ガス成分までは不明だが、この世界の成り立ちから考えてヤバい物質が出る可能性はゼロだ)、水は魔術師ならばなにもないところから出すことができる。もちろん、蒸気を水に戻す復水器を上手く作ることができるのなら、そう多くの水は必要ないだろうが、最初からそう上手くはいくまい。

 設計図とそれを理解できる工学系の天職者がいるなら、案外すぐに実用レベルのものができたりするのかもしれない。理屈はそう難しいものではないのだから。


「エフタさんが乗ってきた飛空艇みたいなスピードで、誰もが街から街へ移動できるようになるんですよ。物資の運搬効率も比較になりません。社会の革命と言ってもいいでしょう。機関車だけでなく、船の動力としても使えますしね」


 もうここまでネタばらしをしてしまったからには、エフタには絶対に買っていただかなければならない。

 それに列車が敷設されれば、帝都やマリシェーラに観光に行きやすくなるという、個人的な思惑もあった。

 まあ、こわーいお姉さまもいるし、なにより「お導き」で定められた取引だ。値引き交渉こそあれ、決裂する可能性は低いだろう。


「……もう一度聞きますが、これをジローさんが考えたんですか?」

「そうです。大発明でしょう?」


 ヤケクソで胸を張って答える。天職詐欺師だからセーフだ。ワットさんごめんなさい。


「ここで精霊石100個払ったとしても、ブツが完成すればペイするのはすぐでしょう。まあ、ただこれを作ることによって停車駅がある街と、ない街で大きく差が付いてしまうことが予想されるんで、最初は乗車賃は高めにするべきではあるでしょうね」


 駅がなければ廃れる。幹線道路から離れていれば廃れる。

 結局、人の流れから取り残されたら廃れるのだ。

 だが、それはもう社会の摂理みたいなもんだから、便利さの弊害と諦めるしかない事柄だろう。

 まあ、現在のこの世界だって十分すぎるほどに格差はある。いまさらだ。


「……まさか、こんな商談があるとは思ってもいませんでしたよ。正直に言って、期待していませんでした。金の無心に呼ばれたのかと、内心穏やかでなかったんですがね」

「いやいやいや、エフタさんの中で僕はどんな人間になってんですか」

「女好きのペテン師みたいな」

「辛辣!」


 でもだいたい合ってる。

 女騎士隊とかやってる時点で、相当に怪しい。

 さりげにエフタの姉であるヘティーさんまでメンバー入りしてるもんだから、内心ムカついてる可能性もある。エフタってなんとなくシスコンぽいしな。


「しかし、本当に驚きです。水と火で動力を生むなんて……。でも、本当に私に売ってしまってよかったんですか」


「他に金持ちの知り合いもいませんし、なんたってお導きも出てますしね。……ああ、でも一つだけ、悪いことに使わないと約束してもらおうかな」


 悪いことに使えばいくらでも使える。特に戦争利用はしてほしくない。


「悪いこと……善処はしますが約束はできません。大きいプロジェクトになるでしょうし、当然、平和的な利用方法だけに留まるとは限りませんし」

「エフタさんが、この蒸気機関で儲けを出して認められて、ソロ家の跡継ぎになってしまえばいいんですよ。あなたがトップになれば誰も口を挟まないでしょうし」

「え、ええええ!?」


 エフタがソロ家でどれくらいの序列かは不明だ。

 だが、基本的には身内に跡を継がせるんだろうし、兄二人くらいなら乗り越えられなくもないだろう。

 十分チャンスはあるはず。


「あー、いいわね、それ。上の馬鹿二人よりはター君が継いだほうが、この国も良くなるんじゃない? あなたがその気なら、私も応援するわよ」

「ね……姉さんまで……」

「よし、その路線でいきましょう。僕としても知り合いのエフタさんが大商人として成功してくれたほうが、いろいろ都合がいいですし。ほら『お導きで出会った仲』じゃないですか、僕ら。はっはっは」

「し、しかし……。……いや、やれるのか……? 確かに兄さんたちは無難な仕事しかしていないし……?」


 戸惑いながらも、案外まんざらでもなさそうなエフタ。

 それなりに上昇志向があるらしい。まあ、三男坊だからって、ずっと弟分をやってなければならないってことはない。

 手に届きそうなものなら、手を伸ばせばいいだろう。


 その後、エフタとの商談は無事に締結し、俺は精霊石を101個手に入れた。

 これから先、エフタが発明をどう扱うかは奴次第だ。

 うまくやってくれよと思う。




 ◇◆◆◆◇




 いよいよすべての準備が整い、俺は自室でひさしぶりに掲示板を立ち上げていた。

 時間は22時。

 明日に向けて早めに寝るつもりだが、少しだけ掲示板で報告をするつもりだ。


 俺はあの世界で死ぬことはないという。

 騎士隊のメンバーも全員クラン登録した。

 だから、きっと誰も死なずにクリアできる。クリアできなかったとしても、少なくとも自分たちだけは生き残ることができるだろう。

 とはいえ、それを試したわけではない。死んで確かめたわけじゃない。

 だから、案外死んだらそのまんま復活とかなく終わってしまう可能性もある。

 俺は一応その可能性を考えて遺書らしきものを書いた。俺が死んだら1億円を家に残せるんで、ちょっとした親孝行気分だ。

 机の引き出しの中にでも入れておけば、もしもの時に見つけてもらえるだろう。

 だがまあ、もちろん死ぬつもりはない。そのために、エフタに知識を売ったんだから。

 まあ、精霊石が100個あれば、さすがになんとかなるだろう。



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