「ふぅ……」
散らかった机を見ながら一息吐くが、心臓はものすんごくバクバクしている。
よくやった俺!新しい進歩だ!
答えは無くしてない。鞄の中に入ってる。それでも借りた理由は、
「団子……可愛かった」
ただ単に顔が見たかったからだ。
メールするのも良いけど、家隣なんだし、なんなら部屋も隣。こんな恋愛漫画みたいな展開を逃すわけにはいかないッッ!!
それに、他の奴らには見れない白鳥の姿が見れる。最高だ……。
あ…こんな服装で良かったのだろうか。
部屋着すぎて嫌われたか?うわ…普段着あんなダサい恰好だったんだ……(引)って思われてないか??
やばいあぁどうしよう。これいつ返そうかな。今返したって何かアレだし……。
【答え今から使う予定ある?】
こういう時はメールか。
ピコンッ
【ないよ】
【じゃあ明日返しても良い?】
【いーよー】
っしゃ。
【ありがとう。お礼にグミも持ってくね】
【私の好物じゃん⁈楽しみ!】
リアクションをつけ、そっとスマホの電源を切った。
眼鏡を外して机の明かりを消す。
グミ……何味が好きかなぁ。色々入ってる系にしようかな。
「明日体調不良にならないように。早く寝よ」
俺内海晴怜は、同じクラスで隣の家の白鳥藍萌が好きだ。
「今日はこれ、枕元に置いて寝ようかな。……くしゃくしゃになりそうだな。流石にやめよう」