「ま、そういう事で、そこの所は宜しくな……」
そう言うと、和也はリビングテーブルの方へと向かうのだ。
「ご飯出来たで」
「ああ、うん」
俺も雄介にそう言われてリビングテーブルの方へと向かう。
「しかし、俺達が一番めんどくさいやんか」
「ま、そうだな。だけど、そこはお前の命には変えられないだろ?」
俺の言葉にまた視線が集まったのが分かった。
「だーかーらー! 昨日からなんだっつーの!? 俺が雄介の事を心配しちゃいけないのかよ」
「いやぁー、そうじゃなくてさ……なんて言うの? そう露骨に雄介の事を心配する望が俺達からしてみたら不思議っていうのかな?」
俺はその和也の一言に食べていたご飯を吹き出しそうになっていた。
「あのなぁ、俺が雄介の事を心配しなくてどうすんだよ」
「え? あ、まぁ、そうなんだけどさ」
そう和也は俺の一言で、かなり頭を捻らせているようだ。
……そんなに俺は今凄い事を言ってるのか!?
っていう位だ。
「ま、いいんじゃないんですか? それだけ望さんも雄介さんの事が心配になってきたんだと思いますよ」
そんな時に一番冷静なのは裕実だ。
本当に裕実の言葉っていうのは、嘘偽りというのが無いように思える。
それが裕実のいい所なんだろう。
「え? あ、まぁ、そうだよな。って事だっ! そうそう、雄介は望に相当心配されてるって感じなんだよっ!」
そう和也は裕実の言葉に乗っかって来る。
「え? あ、まぁ、そうやねんな」
「……って、雄介は気にしねぇの?」
「もう、気にするような事じゃないやんか」
「え? そういう事なのか?」
「そうなんやって。望は変わって来てくれてるって事なんやろ? せやから、俺の方は特に気にしてへんよ」
「あ、そっか、それだけ、雄介も望の事を信頼してるって事だもんな」