### 朝食の時間
「よし、そろそろ起きようか」
ハヤトがそう言うと、カズは小さくうなずきながらも、まだ眠そうに目をこすった。
「もう少し寝てたい⋯」
「ダメだよ。今日は外に出かけようと思ってたんだろ?」
「ああ、そうだった⋯」
カズは、少し不満そうながらも、ゆっくりと身体を起こした。
二人は、ベッドから起きると、それぞれシャワーを浴びて、朝食の準備を始めた。
「ハヤト、オレ、トースト焼くから、コーヒー淹れてよ」
「了解。ジャムは、ストロベリーでいいか?」
「うん、それにして」
二人の動きは、自然とリズムができており、まるで何年も一緒に暮らしているような雰囲気だ。
カズがトーストを焼いている間に、ハヤトはコーヒーを淹れ、二人で食卓に向かう。
「いただきます」
「いただきます」
二人は、軽く目を合わせ、微笑みながら朝食を始めた。
「ハヤト、このトースト、サクサクで美味しい」
「おまえの焼きたては、いつも最高だな」
カズは、嬉しそうに笑った。
「オレ、料理は得意じゃねーけど、トーストくらいなら完璧だな」
「確かに、おまえのトーストは、俺の人生で一番美味しいかもしれない」
「それ、ホントに言ってんの?」
「ああ、ホントだよ。おまえが焼くトーストには、特別な味があるからな」
カズは、少し恥ずかしそうに頬を赤くしながらも、嬉しそうに笑った。
朝食を終えると、二人は少しのんびりしながら、今日の予定を話し合った。
「今日の予定は、午前中は図書館に行って、午後は映画でも観ようと思ってたんだけど、どう?」
「いいね。図書館で勉強して、映画観て、その後はカフェでも行く?」
「それもいいな。カズと過ごす時間は、何をしてても楽しいな」
「オレも、ハヤトと一緒なら、何でも楽しいよ」
二人は、そんな会話をしながら、朝の穏やかな時間を楽しんでいた。