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第3話 朝食の時間

### 朝食の時間


「よし、そろそろ起きようか」


 ハヤトがそう言うと、カズは小さくうなずきながらも、まだ眠そうに目をこすった。


「もう少し寝てたい⋯」


「ダメだよ。今日は外に出かけようと思ってたんだろ?」


「ああ、そうだった⋯」


 カズは、少し不満そうながらも、ゆっくりと身体を起こした。

 二人は、ベッドから起きると、それぞれシャワーを浴びて、朝食の準備を始めた。


「ハヤト、オレ、トースト焼くから、コーヒー淹れてよ」


「了解。ジャムは、ストロベリーでいいか?」


「うん、それにして」


 二人の動きは、自然とリズムができており、まるで何年も一緒に暮らしているような雰囲気だ。

 カズがトーストを焼いている間に、ハヤトはコーヒーを淹れ、二人で食卓に向かう。


「いただきます」


「いただきます」


 二人は、軽く目を合わせ、微笑みながら朝食を始めた。


「ハヤト、このトースト、サクサクで美味しい」


「おまえの焼きたては、いつも最高だな」


 カズは、嬉しそうに笑った。


「オレ、料理は得意じゃねーけど、トーストくらいなら完璧だな」


「確かに、おまえのトーストは、俺の人生で一番美味しいかもしれない」


「それ、ホントに言ってんの?」


「ああ、ホントだよ。おまえが焼くトーストには、特別な味があるからな」


 カズは、少し恥ずかしそうに頬を赤くしながらも、嬉しそうに笑った。


 朝食を終えると、二人は少しのんびりしながら、今日の予定を話し合った。


「今日の予定は、午前中は図書館に行って、午後は映画でも観ようと思ってたんだけど、どう?」


「いいね。図書館で勉強して、映画観て、その後はカフェでも行く?」


「それもいいな。カズと過ごす時間は、何をしてても楽しいな」


「オレも、ハヤトと一緒なら、何でも楽しいよ」


 二人は、そんな会話をしながら、朝の穏やかな時間を楽しんでいた。




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