目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第15話 気になるモノ

### 気になるモノ


 昨夜の風呂場での一件以来、カズの目は部員たちの股間にばかり目が行っていた。


 ジャージの上からでも分かるような大きさ。

 それが競技パンツにでもなれば、更に強調されるモノのデカさ。

 カズは目線に困ってしまっていたのだが、どうしても気になって堪らない。


 そこに、小崎先輩が現れた。

 小崎先輩とは合宿初日にふたりで扱きあった仲で、その時は気にもしてなかったのだが、この先輩のモノもデカイんだよな。


「どうした、カズ、赤い顔して?」


 小崎先輩の声に、カズは思わず目をそらした。

 合宿所の隅、更衣室の近く。

 汗ばんだ部員たちが、汗を拭いながら談笑している中、カズだけがなぜか異様に緊張していた。


「いえ、なんでも⋯⋯」


 そう答えたが、声が裏返りそうになる。

 小崎先輩は鋭い目でカズを見つめると、ふっと笑みを浮かべた。


「皆んなのモノが気になる?」


 その言葉に、カズは一瞬言葉を失った。

 胸の奥がドキンと鳴る。

 まさか、先輩にバレているとは思わなかった。


「えっ、あ、はい⋯⋯。気になるというか、何というか⋯⋯」


 カズは頬を赤くしながら、それでも正直に答えた。

 小崎先輩は軽く肩をすくめると、周囲に人がいないことを確認してから、声を潜めた。


「俺のも、気になってるだろ?」


 カズは反射的に視線を先輩の股間に向けてしまった。

 ジャージの下に隠れたその部分が、確かに他の部員たちと比べても、やたらと存在感を放っている。

 合宿初日の練習中、汗でパンツが張り付いていた時にも、その形がはっきりと見えていた。 

 カズはあの時から、何か妙な気持ちを抱えていた。


「⋯⋯はい」


 カズは恥ずかしそうにうなずいた。

 小崎先輩は、少しの間カズを見つめてから、小さく笑った。


「なら、見せてやるよ」


「えっ?」


 カズは目を見開いた。

 まさか、そんなことを言うとは思わなかった。


「ここでですか?」


「ああ。ただし、誰にもバレないようにしなきゃな」


 小崎先輩はそう言うと、カズの手を引いて、更衣室の奥にある小さな倉庫へと誘った。

 そこはトレーニング器具やボールが置かれているだけの狭い空間だったが、扉があれば完全な密室になる。


 カズは緊張で胸が苦しくなった。

 小崎先輩は扉を閉めると、カズの顔を見つめた。


「本当に見たいんだろ?」


 カズはうなずいた。

 喉が渇いていた。

 小崎先輩はゆっくりと、ジャージの下に手をかけた。


「見ろよ」


 そう言って、一気に下着を下ろした。


 カズの視界に、そこにあるものがあらわになる。

 それは、カズの想像をはるかに超える大きさだった。

 太く、長く、血管が浮き出ていて、先端は赤く張り詰めている。

 カズは息を呑んだ。


「どうだ?」


 小崎先輩の声が、カズの鼓膜を震わせる。


「⋯⋯デカイっす」


 カズは思わずそう呟いていた。

 その瞬間、先輩のモノがわずかに跳ねたように見えた。


「お前の目、真剣だな」


 小崎先輩は笑みを浮かべたまま、カズの肩に手を置いた。


「触ってみるか?」


 カズは一瞬、言葉を失った。 

 だが、心臓はもうすでにその誘いに応えようとしていた。

 カズはゆっくりと手を伸ばした。


 指先が先端に触れた瞬間、カズは驚いて目を見開いた。

 ⋯⋯熱い。

 ⋯⋯硬い。

 そして、脈打っている。

 まるで生きているような感覚だった。


「あぁ⋯⋯」


 カズは思わず声を漏らした。 

 小崎先輩はその声に反応したように、腰をわずかに突き出した。


「気持ちいいか?」


「はい⋯⋯」


 カズはもう、自分でも何が起きているのか分からないまま、その硬く熱いものを両手で包み込むように握っていた。

 小崎先輩は目を細め、軽く息を吐いた。


「お前、やるな」


 カズは恥ずかしさと興奮の狭間で、ただ黙々とそのモノを扱いていた。

 先輩の手がカズの頭に置かれ、髪を撫でる。


「カズ、お前の手、気持ちいいな」


 その言葉に、カズはさらに興奮した。

 自分が先輩を気持ちよくしている。

 その事実が、カズの心を熱くした。


「俺も、お前にしてやりたいな」


 小崎先輩の声が、カズの耳元に届く。

 カズはびくりと肩を震わせた。


「えっ⋯⋯でも⋯⋯」


「いいだろ? ここなら誰にも見られない」


 小崎先輩はカズのジャージをまくり上げ、下着を下ろした。

 カズの股間には、すでに硬く反り返ったモノが突き出ている。


「お前も、もう我慢できそうにないな」


 小崎先輩の手が、カズのモノに触れた。

 カズは思わず声を上げそうになり、慌てて口を押さえた。


「あぁ⋯⋯」


 先輩の手は巧みだった。

 カズは目を伏せ、呼吸を乱しながら、ただその快感に身を任せていた。


「気持ちいいか?」


 カズはうなずいた。

 小崎先輩はさらに速さを増し、カズの腰が自然と動いてしまう。


「先輩⋯⋯もう⋯⋯」


「出すか?」


 カズは恥ずかしそうにうなずいた。

 次の瞬間、カズの体が硬直し、先輩の手の中に白濁した熱いものがほとばしった。


 小崎先輩は笑みを浮かべながら、カズの顔を見つめた。


「気持ちよかったか?」


 カズは頷き、恥ずかしそうに目をそらした。


「俺も、そろそろ出すぞ」


 小崎先輩はカズの手を取ると、再び自分のモノに添えた。


「一緒に、出すんだ」


 カズは再びその硬く熱いものを握りしめ、先輩の腰の動きに合わせて扱いていく。

 小崎先輩の表情が、次第に苦しそうになり、そして――。


「出すぞ!」


 そう言って、先輩の体が震えた。

 カズの手のひらに、白濁した熱いものが何本も浴びせられた。


 カズはその感触に、思わず息を呑んだ。


「どうだ?」


 小崎先輩はカズの顔を見ながら、笑った。


「⋯⋯すげーな」


 カズはまだ手のひらにその感触を残したまま、そう呟いた。


 小崎先輩はカズの肩を軽く叩いた。


「これで、お前の目線も少しは落ち着くだろう」


 カズは恥ずかしそうに頷いた。

 だが、心の中では、またいつかこうしたいという気持ちが、すでに芽生えていた。


「また、今度な」


 小崎先輩はそう言って、カズの手を離した。

 カズはまだ鼓動が高鳴る胸を押さえながら、頷いた。


 密室の空気は、まだ熱を帯びていた。




この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?