「1」
ーー「野花商店街午後15時35分」ーー
もうすぐクリスマスシーズン到来。
この時期なると企業はクリスマス商戦をかけてクリスマスプレゼント商戦をする。
この商店街も例外なく値引きやキャンペーンなど仕掛ける。無論、クリスマスに関係ない商品もクリスマス商戦を仕掛けているのもキノセイじゃない。
そんな中珍しくこの商店街に訪れる彼女もそうである。
彼女の名は八木瑠奈。歳は14ほど。
家柄のしきたりで白粉肌を身につけて普段着は和服を着ないといけないがおしゃれしたい年頃で青のパーカーを好んで着込む。
彼女の目指す場所はこの商店街であるクリスマスプレゼントの福引きである。
商店街でお買い物するとクリスマスプレゼントの福引き券が入手できるからだ。
そのため野花商店街でよく買い物をする姉が可愛い妹のために買い物権利を譲った形である(その代わりに年末は姉の代わりに障子の張り替えをしないといけなくなる)。なので何がなんでも1発当てたいと思う瑠奈だった。
ーー「クリスマス福引会場」ーー
福引会場は人通りの多い駅前の近くで行う。
そこにはひとだかりが出来ていて主婦や親子連れがほとんどだが瑠奈が一度当てて見たいと思っていた魔法少女パクリナシリーズのパクルナクリスマスバージョンのフィギュアがあったから、何がなんでも当てたかったから。
しかし、まだ誰も当ててはなかった。
そこで瑠奈は貯まった福引券8枚を使って福引会場で回した。……7枚とも全てティッシュだった。
そして、最後の1枚になった。
瑠奈の額に冷汗が流れる。
これで最後の1枚である。
彼女は全身祈りを込めて最後の1枚を当てにきた。
そして見事当選した。
ーー「八木家」ーー
「見事に当てたのね。しかも美味しそうな肉」
「ううう」
瑠奈が当てたのは霜降りのイシヤマノリ牛肉だった。
今夜八木家では奮発してすき焼きになった。
そんな瑠奈は文句は言いながらもたくさん肉を平らげる虫男にルナルナとしかりつけるのであった。
「2」
「メリークリスマス♪」
クリスマスシーズン当日。
友人の自宅で瑠奈、理奈、翼、命4人でクリスマスパーティを祝った。
そこでいろいろとプレゼント交換やクリスマスケーキを堪能した。
そんな時に友人達からのリクエストで怪異談を披露することになった。
彼は一目でサンタを見ようと寝ずの晩で見張っていた。
そこの窓からカタカタと音が立てていたので窓カーテンを開けると、、、骸骨姿のサンタがいた。
それを目撃した彼は悲鳴を上げる前に骸骨サンタに連れさられて拉致されてしまった。
彼のその後の行方先は以前と不明である。
と、瑠奈がサンタ絡みの怪異談を披露していくつか咲かせた後、そのままお開きになり、解散した。
その時、瑠奈の背後に見つめる謎の人物に気がついてなかった。
ーー「八木家」ーー
瑠奈が帰宅するとそこにも楓と友人達のクリスマスパーティの催しの片付けしていた。
そこで瑠奈も加わり片付けに入る。
1時間後でようやく片付けした後、ふと見慣れないクリスマスプレゼント箱があった。
楓や虫男に聞いてもよくわからなかった。
そこで瑠奈は思いきって封を開けて中を見ると中身はぼろぼろになった人形だった。
楓と虫男は首を傾げたが瑠奈には心あたりがあった。
それは幼い頃、クリスマスプレゼントの時にもらった人形だったから。
去年、人形がボロボロになったので捨てたのだ。
その時、ふと楓が言った。
「どうやら、闇サンタの仕業ね」
「闇サンタ?」
「忘れ去られたクリスマスプレゼント達を闇サンタが回収して持ち主に送り届けるの。悪い子供達に送られるていう話だけどね。ま、別に害はないけど」
楓の語られる内容に瑠奈はその人形との楽しい思い出がフラッシュバックして記憶の隅によみがえったのだ。
「……そうか。私この子を」
その時一筋の涙があふれんばかり出てきた。
自分が思わず浮かれてひどい行いしたことを悔やんでいた。
そんな楓は瑠奈を優しくなだめてくれた。
その人形は今でも瑠奈の部屋で大事に保管されている。
闇サンタからのクリスマスプレゼント 完