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第46話




「ここでしばらくじっとしてろ。」




私達は、地下牢に連れて行かれた。

暗くて空気がじっとりとしていて、黴のようなにおいがする。

牢の中には、すでに人がいた。




「やぁ、新入りさん。」




薄暗くて顔は良く見えなかったけれど、声の雰囲気ではまだ若い男性のようだった。




「君は、どうしてこんな所に?」


「その前に、名前くらい言わせてくれよ。

俺は、マリウスだ。」


「そうか、私はフェルナン…

そして、こっちは妹のサキだ。」




(妹……?)




「は、初めまして。サキです。」


なぜ、フェルナンさんがそんなことを言ったのかはわからなかったけど、とりあえず、私も話を合わせておこうと思った。




「兄妹で捕まるとは、あんたらも相当なドジだな。

どこから来たんだ?

ガザンは初めてなのか?」


「あぁ…

ガザンの治安が悪いことは聞いてたが、まさかこんな目に遭うとは思わなかった。」


「ガザンで、深夜、出歩くなんて、まともな人間のすることじゃない。」


「確かにそのようだな。」


そう言って、フェルナンさんは失笑した。

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