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第57話

私達は、魔法使いの家の中に通された。

薄暗くて、何なのかよくわからない異様なにおいがするので、どうも落ち着かない。

しかも、おばあさんが私の方ばかり見るから、気になって仕方なかった。

ふと目が合うと、おばあさんは視線をさっと逸らす。

そんなことされたら、余計に気になるんですけど…




「それで、おまえさんはわしにどんな用があると言うんじゃ?」


おばあさんは、マリウスさんに問いかけた。




「それは……」


マリウスさんは、口ごもる。

どうやら、私たちの前では言いにくいことのようだった。




「お前さんは、この二人と知り合いではないのか?」


「あぁ、そうだ……」


マリウスさんは苦笑する。

そして、小さな溜め息を漏らした。




「……わかった。話すよ。

実は、俺…ガザン王の剣を探してるんだ。

剣について何か知らないか?」


そう言うと、マリウスさんは再び笑った。

本当は私達に知られたくなかったんだろうけど、私達がここにいるから仕方なく話したんだろう。

やっぱりお宝探しだったんだね。




「もしもわしがそれを知ってるとして…

おまえさんは、その見返りにわしに何をしてくれるんじゃ?」


「え?…何って……」


「まさか、何もなくして教えてもらおうと思ったのではなかろうな。

そんな都合の良い話があるか。」


「でも、俺には……」


マリウスさんは、困ったような顔をして、私達に視線を向けた。

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