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第62話 キス

そうして、ユウシャンさんは台湾に帰る日がやってきた。


暁さんは、ユウシャンさんを空港まで見送ると言って出かけた。

私も行くと言ったけど、何故かダメだと言われた。


仕方なく1人で家に居る時間。


ふと、神桜さんの顔がよぎった。


だけど、前みたいになる訳にはいかない。


私は会いたい気持ちを抑え込んだ。


しかし…


その時、インターホンが鳴った。


神桜さんだ…!


私は玄関を開けた。


「あなたが来ないから、こっちから来ましたよ?」


神桜さんは、耳元で囁く。


「もし、暁さんにバレたら、怒られ…」


そう言おうとした時、神桜さんは私に深いキスをした。


「んんん…!


ふぅ…!」


神桜さんの長い舌に舌を絡め取られ、私は全身から力が抜けていく。

神桜さんは、キスしながら、私を抱えてリビングのソファに下ろし舌を絡め続けた。


「ふぁぁ…」


私は全身がとろけるようなキスに感じてしまう。


「好きですよ。」


私の瞳を覗き込みながら、嘘のない瞳でそう言う神桜さんに私の心は惹かれていた。


また、軽くキスされる。


「私はあなたに告白したんですよ?

返事は?」


「…私は…


暁さんの事が…」


「しっ…!

やっぱりそれ以上言わないでください。


奪ってみせますよ。

身も心も。」


神桜さんは、口の端を釣り上げて、妖艶に意地悪く笑った。


あぁ、この笑い方、好き…だ…な…


「もっと…

キスして…」


とんでもないことを言う自分を止める事は出来なかった。


神桜さんは、私の顎を持ち上げ、角度を変えて、再びキスをした。


そして、そのキスは罪悪感さえも消しとばすぐらい、素敵だった。










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