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第68話 ヤクザとは

「要らないわ…


なぜ、あんな勝負を…」


「…そんな事も分からないのですか?

アレは…


いえ、何でもありません。

ヤクザとはこうゆうものです。」


「運試しに命まで賭けるなんて、馬鹿げてるわ。」


「ロシアンチョコレートした人に言われたくありませんね。


夜宵さん、暁さんは最後までロシアンナイフをやりましたよね。


もし、私が最後に残っていたとしても、きっと同じことをするでしょう。」


「…自分にナイフが突き刺さるとわかってて、引き金を引くというの?」


「そうです。」


「馬鹿みたい…」


私は、どっちが最後になってもきっと泣いたと思う。


でも、それは言わなかった。


「夜宵さん、私達は本当にいつ死ぬか分からないんですよ。

だから、その一瞬一瞬を大切にして下さい。


もしも、私を選んでも、暁さんを選んでも…」


「嫌よ!

死ぬなんて言わないで!


私の事が好きなら、私のために生きて!」


私の声は泣き声に消えて行った。


「…夜宵さん…」


神桜さんは、どうしようもないというような切なげな表情で、泣く私の髪の毛を撫でた。


「しばらくは、暁さんの看病をしてあげて下さい。


さて、食器も洗い終わりましたし、私は失礼しますよ。


だけど…


いつもあなたの事を想っています。」


神桜さんはそう言って帰っていった。












暁さんは、三日間寝続け、そして、1週間でやっと歩けるようになった。


私はずっと、暁さんのそばで看病した。


「しかし、俺も運が良いのか、悪いのか?」


「悪いに決まってるじゃない!


おねがい、もう無茶しないで…」


「ヤクザに無茶しないで…か…笑

無茶するのが、俺たちの仕事なんだよ、夜宵。」


暁さんは私の髪の毛をクシャッとして言う。











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