その中で、あれ？

小さなダイヤモンドが埋められた不思議な指輪を見つけた。

少し太めのプラチナにダイヤ、ピンクトパーズ、サファイア、エメラルドが埋め込まれている。

可愛い…！

私はそれを手に取った。

「それは…

やめてくれませんか…？」

調月さんが言いにくそうに言った。

「なぜ？

素敵よ？」

「ダイヤモンドが小さ過ぎます。

エンゲージリングとは他人がダイヤモンドの大きさで勝手に男の力量を測る物ですから…」

調月さんは言う。

くっだっだらねぇな、と思ったが、それは口に出さない。

「じゃあ、1番大きなダイヤモンドの指輪にする？」

私はヤケクソで聞いてみる。

「そうしましょう。