第90話
「新婚初夜って言葉知っていますか?」
「昨日は疲れてそれどころじゃなかったでしょう?
あなたも、ね。
下手に触ったら窓から飛び降りるわよ!」
私は言う。
「はぁ…
全く…
分かってますよ、あなたに待たされるのは慣れていますから。」
調月さんはため息をつきながら言った。
「今日はゆっくり休んでもいいんでしょう?」
「午前中はね。
午後から新居に移動します。」
「はぁ…
分かったわ…」
新居は確か、私が適当に選んだ田園調布の屋敷だった。
ここと何が違うのかしら?
そんな事を思いながら、お昼までをゆっくりと過ごし、お昼になるとリムジンに乗った。