誇り高い悪役令嬢は冷たいのではなく、不器用なだけです 〜それを理解するのはライバル令嬢だけ〜
花田一郎
異世界恋愛悪役令嬢
2026年03月08日
公開日
4,136字
連載中
【第一部完まで執筆完了済み。物語は第二部以降へ続く構成で、コンテスト終了後に続編の執筆を検討します】
誇り高く、公平であろうとするほど、わたくしは冷たい悪役令嬢として誤解されてしまう──。
王立貴族学園に通う公爵令嬢ルミアは、王太子の形式上の婚約者でありながら、周囲から「傲慢で苛烈な悪役令嬢」と恐れられていた。
けれど本当の彼女は、弱い立場の者を人知れず守り、不正や理不尽を見過ごせないだけの、不器用で真面目な少女だった。
そんなルミアの本心に、なぜか誰よりも早く気づいたのは、眩しいほど社交的で、誰からも愛されるライバル令嬢ラフィー。
鋭すぎる言葉で誤解を招くルミアの真意を、ラフィーは“受け取れる言葉”へと翻訳し、孤立していく彼女の隣へ当たり前のように立ち続ける。
しかし、学園は優雅な遊び場ではない。
そこは派閥と噂と婚約が絡み合う、小さな宮廷。
席次、招待状、提出物、証言──あらゆるものが誰かを貶める武器へ変わり、王太子からの冷遇はやがて、ルミアを「悪役」として公に裁く断罪の舞台へと繋がっていく。
奪われる評判。失われていく居場所。
それでもルミアは、ただ誰かに救われることを選ばない。
ラフィーと手を取り、噂には記録を、陰謀には証拠を、歪められた正義には自分自身の言葉を携えて──自分を悪役に仕立てた筋書きそのものへ立ち向かっていく。
そしていつしか、彼女は問い直すことになる。
誰かに決められた婚約でも、押しつけられた「悪役」という役割でもなく。
これから自分は、誰の隣に立ちたいのか。
これは、冷たいのではなく不器用だった悪役令嬢が、唯一その心を理解してしまったライバル令嬢とともに、自らの名誉と未来を取り戻していく物語。
守るための厳しさが救いへ変わり、奪われる側だった少女が自分の幸福を自分で選び直す、悪役令嬢×逆転×百合の異世界恋愛です。
※この作品はカクヨム・小説家になろうにも掲載しています。