伊達ジン
現実世界仕事・職場
2026年06月15日
公開日
3,217字
連載中
不当解雇同然に会社を追われた元人事マン・佐藤任三郎は、東京の小さな労務相談室で、会社に切り捨てられた人々の記録を集めている。
退職合意書、面談メモ、求人票、勤怠ログ、社内チャット。
一つだけでは弱い証拠も、時系列で並べれば、会社が隠した矛盾が浮かび上がる。
契約満了に見せかけた雇止め、名ばかり管理職、評価操作、採用広報の嘘。
任三郎は、怒りを違法な復讐に変えるのではなく、証拠と制度を使って、企業側の言葉を一つずつ崩していく。
やがて個別の労務トラブルは、任三郎自身を切り捨てた旧勤務先と、企業に人を切る仕組みを売る者たちへつながっていく。
切られた人間が、自分の言葉を取り戻すための逆転劇。