七森香歌
異世界ファンタジー冒険・バトル
2026年08月10日
公開日
1.3万字
連載中
生まれつき、自然の中に宿る"モノ"の声を聞く能力――《ヴィサス・ヴァルテン》の異能を持つリスルは、十七歳のときに、その力を危険視した教会により、火炙りにされる。彼女が死の淵に立たされたことで、能力は暴走し、住んでいた町を焼く『アルクスの大火』が引き起こされた。また、この事件をきっかけに、リスルの中にはもう一つの異能――生命に関する奇跡を起こす《レーヴェン・スルス》が目覚めることとなる。
アルクスを逃れ、近隣のメーレ村に辿り着いたリスルは木樵の老人に拾われる。リスルは《レーヴェン・スルス》の力により老人の妻・イルゼの病を見抜く。能力を行使し、イルゼの病を治すと、その夜のうちにリスルはメーレを出奔する。
それから十年、リスルは《レーヴェン・スルス》の力で人々を癒しながら、国中を流離っていた。いつしか『聖女』と渾名されるようになっていた彼女は、自らの寿命を代償に他者の生命に干渉する《レーヴェン・スルス》の影響により死期が近いことを悟り、終の住処として見定めたヴェレーン村を訪れ――