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カウンターの向こう側 ―夜と涙と氷のカクテル―
カウンターの向こう側 ―夜と涙と氷のカクテル―
ぴすぴす
現実世界仕事・職場
2026年09月17日
公開日
1.3万字
連載中
オーセンティックバーで働く女性バーテンダー飯塚凛(いいづか りん)は、 技術と誇りを胸に、日々カウンターに立っていた。 しかしある夜、中年客から突然酒をぶっかけられ、 「女が触った氷はすぐ死ぬ」 という侮辱を浴びせられる。 その言葉は、凛の胸に黒い泥のような恐怖を沈殿させた。 氷を見るだけで手が震え、ステアもシェイクも乱れ技術は崩れ落ちていく。 同僚の来迎寺亮介(らいこうじ りょうすけ)は凛を嘲笑い、 店長の十日町尚史(とおかまち なおふみ)は客の前で凛を切り捨て、 バックヤードでも冷淡に責め立てる。 誰も助けてくれない。 誰も理解してくれない。 恐怖は失敗を生み、失敗はさらに恐怖を生む。 凛は底なし沼のようなループに沈み、 「辞めるべきか」と思い詰めるようになる。 そして凛の前に、あの侮辱をした男が再び現れる。 恐怖が蘇り、身体が震え、視界が揺れる。 それでも凛は深く息を吸い、 胸の奥の黒い泥を押し込み、 自分の力で立ち向かう覚悟を決める。 ――この夜、凛は初めて『冷たさ』を武器にする。

第1話「雫の夜」

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