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無能スキル「規格化」で婚約破棄されましたが、辺境では同じものを作れる方が便利なようです
無能スキル「規格化」で婚約破棄されましたが、辺境では同じものを作れる方が便利なようです
早田 陣
異世界恋愛ロマファン
2026年09月27日
公開日
6.1万字
連載中
双子の妹が最上級スキル『匠神』を授かった日、伯爵令嬢マリエッタが得たのは 『規格化』――「物の基準を定める力」 だけだった。 最高の一品を生み出せるわけでもない。 魔力が増えるわけでもない。 同じものを作るための基準を決めるだけ。 「名工の家には不要な無能スキル」 そう笑われたマリエッタは、公衆の面前で婚約を破棄され、家の工房からも外されてしまう。 王都での居場所を失い、辺境へ向かう商隊に加わった彼女は、途中で壊れた馬車を目にする。 予備の車輪はある。 職人もいる。 それなのに、別の馬車の部品だから使えない。 「全部を同じにする必要はないのでは? ここだけ同じなら、交換できるんじゃ……」 その小さな気づきが、彼女の人生を変え始める。 別の職人が作っても交換できる部品。 働く女性が自分の給金で買える仕事着。 壊れたところだけ取り替えられる道具。 そしてマリエッタの前に現れたのは、人によって言うことを変える胡散臭い青年ユリウス。 その正体は、商人や街道の利害をまとめる第三王子だった。 「物を同じにする」マリエッタと、 「人を同じに扱わない」ユリウス。 最初は反発していた二人だったが、仕事をすれば不思議なほど噛み合っていく。 やがて「無能」と笑われた『規格化』は、 一人の天才に頼らなくても、 誰かが作り、誰かが直し、誰かへ引き継げる仕組みへと変わっていく。 けれど、同じにすればすべてうまくいくわけではない。 揃えるべきものは何か。 揃えてはいけないものは何か。 これは、最高の一品を作れない令嬢が、 同じ「使える」を千人へ届け、 自分の仕事も、居場所も、恋も取り戻していく逆転の物語。 ――揃えるのは、道具だけでいい。 人まで同じにする必要はない。

第1章 無能スキルと壊れた車輪

第1話 判定の儀

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