婚約破棄されたので、代筆はやめて皇帝の書記官になります
秋葉詩
異世界恋愛ロマファン
2026年10月21日
公開日
2,320字
連載中
「君には華がない」
王太子の婚約者リゼットは、夜会の場で一方的に婚約を破棄された。
けれど、"雄弁な王子"と称えられた殿下の演説も詩も、隣国への外交書簡さえも――すべてリゼットが書いたものだった。
「これは私が書いたものですので、お返しいただきます」
原稿を取り返して王都を去ったリゼットは、国境の街の翻訳所で、初めて自分の名前で働き始める。
一方、彼女を失った王太子は、建国祭の演説で言葉に詰まり、帝国との外交でも失態を重ねていく。
そんなリゼットの前に現れたのは、誰とも口をきかない寡黙な旅の貴族。なぜか彼女にだけは、詩の話が止まらなくて――。
その正体は、隣国の"氷の沈黙帝"アルベルト。
そして彼こそが、五年間、外交書簡の片隅でひそかに恋文を交わしてきた、名も知らぬ文通相手だった。
「ようやく見つけた。私の、名のない灯」
誰かの代わりに書くのをやめた令嬢が、自分の言葉で運命を逆転させる。婚約破棄から始まる、溺愛と逆転の恋愛ファンタジー。